人の一生を左右するのは、志ひとつなんだろうか……?

主な登場人物は以下の三人です。
・題名になった前漢時代の将軍・李陵。
・『史記』の編纂者・司馬遷。
・敵に囚われて壮絶な抑留生活を強いられた蘇武。

中国の歴史に詳しくないので、司馬遷以外よくわからず読んでいましたが、どなたも壮絶な生き様です。

なんと言っても蘇武。
この方はどんな功績のある人なのか全く知らずに読んでいたので、後半の逆転劇にはたまげました。
それを傍で見ていた主人公・李陵の気持ちが痛いほど伝わりました。

どれだけ衝撃かと言うと『要領悪くて融通が利かない頑固者で有名だった同級生が、宝くじの一等と前後賞を当てた』と知らされたような気持ち。(私が感じた衝撃を口にすると、こんな陳腐な表現しか出てきません)

歴史を知らずに読んだので、読後は衝撃で頭が真っ白になりました。