第4話 そういう初体験もあるのかもしれない

「あぁ…我が娘ながら不憫…あの歳で緊縛プレイとは…」

「俺は、ココをそんな娘に育てた覚えはないぞ‼」

 長い手足を縛られ拘束されたココ(14歳)

 我が娘の姿に涙する母。

 我が娘の姿に憤慨する父。

「ご両親、どうか落ち着いてください‼拘束しただけですから‼」

 騎士団長トマがココの両親を落ち着けようと必死である。

「縛った張本人が何を言ってるの‼」

「拘束って‼ JCに、いきなりアブノーマルなプレイを強要しておいて貴様ー‼」

 どうもトマの生真面目な言動は他人をイラつかせるようだ。

 まぁ目の前でJCの娘が鎧に身を包んだ男に縄で縛られて床に転がされているのだ、その姿を見て心穏やかでいろと言う方が無理な話なのだ。

「ケヒヒヒヒ、やっと大人しくなったようだね~」

 王の脇で楽しそうにニヤつきながら様子を眺めていた占い師(ババア)がトマと両親の言い合いに割って入る。

 中学生でありながら両親の前で緊縛プレイを強要され、床に転がされたココ。

「まさか縛られるなんて…もう嫌だ…消えてなくなりたい…ウワァァァァーン」

 ついに泣き出したココ。

「アン・チョビ…泣き止んだら説明してやってくれ」

 ヒマン王が占い師のババアに話しかけた。

「ケヒヒヒヒ、ヒマン王、泣き止むのを待つ必要などありますまいて…ケヒヒ…面倒じゃ、この娘に宿る『ダレヤネン・ソーレ』を目覚めさせるとしましょう、ケヒッ…ケヒヒヒヒ」

 楽しそうに笑う、ずっとババアの占い師『アン・チョビ』杖をトンッと床に軽く叩きつけた。

 ボワッ…

 ココの身体を中心に魔法陣が床に浮かび上がる。

 鈍い緑の光。

「えっ? アタシが吐いたから? ゲロが残っていたの? 残ったゲロが光っているの?」

 ココが鼻をヒクヒクさせながら床の匂いを嗅ぐ。

「トマ‼ ソウルイーターを持ってまいれ‼」

『アン』が『トマ』に命令する。

「ハッ‼」

 騎士団長トマ、王宮での地位は占い師より下である。

 恭しくアンへ差し出された黒いバスターソード『ソウルイーター』

「ケヒヒヒ…いつ見ても嫌な輝きじゃ…」

 トマが両手で差し出したバスターソードの刃先をシワだらけの指でツツツ…となぞる。

「トマ…その剣を娘に…ケヒヒヒヒ…」

「ハッ…アン様、その…」

「なんじゃ?」

「手順は…正しいのでしょうか?」

「無論じゃ‼ 早ぅせい‼ そのための拘束であろう‼」

「ハッ‼」


「何? 何をするの?」

 ココが動揺しはじめる。

「スマン…許せ」

 トマがココのスカートをペロンッとめくり、パンティをズルッと太ももまで下げた。

「いやぁぁぁぁー‼ 娘が…娘の尻がー‼ 尻からなんて不憫すぎるー‼ふぅ~…」

 母親絶叫、そして気を失った。

「貴様ー‼ もう許さん‼ 初めてが尻の穴とは…もう我慢ならん‼」

 父親がトマに詰め寄るが、騎士団に抑えられる。

「何? 下半身がスーッとするけど…なんか大変なことになっているのアタシ?」

 ズブッ………

「んぎゃぁぁぁっぁー‼」

 ココの絶叫が王宮に響いた…。

「よし‼ ようやったトマ」


 アンが両手をの指で印を結び呪文を唱える。

 魔法陣が強い光を放つ。

「……『眠る魂よ…剣に宿れ‼」


 ココの尻からピンクの光がカッ‼と放たれる。

「なんか…なんかイヤぁーーー‼」

 ココの残念な叫びと共に…。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る