とにかくも、一人称の台詞回しが秀逸です。
特に、ならず者のダークが面白い。
悪党ながら、さすがにこれまで生き延びてきたと納得できる振る舞いと考え方で、違和感を覚えません。
彼を雇うお姫様、エフィも高貴さと可愛らしさがあり、好感度大です。
付き従う子供メイドのリィも、普段はツンツンしていても、堪らなく抱き締めたくなるような、可愛さがある女の子です。
ストーリー展開も巧みで、スピード感のある逃走劇には手に汗を握るほどです。
笑いもそこかしこに散りばめられており、何度吹き出してしまったことか!
かと思えば、泣かずにはいられないシーンもあり、心を大きく揺さぶられます。
王都を目指すお姫様とメイドと、ならず者。
きっと彼らの旅を見守りたくなる、お薦めのロードノベルです。
十話まで読んだ時点でのレビューになります。
もー……かっこよい。
時たま入る『魔道』の文字がファンタジー要素になっているようで、どうやら銃を使う際、機械を運用する際などに妖精などの力を借りているようですが、それ以外は地に足着いたガンアクション。
まるで洋画のアクションシーンを見るかのような銃撃戦、主人公ダークの洒落た言い回し、ちょっぴり苦い出来事も挟み、そこに美女まで付いてくれば満漢全席です。
十話の時点では、まだまだ姫さんの目的は一部しか見えないモノの、大陸鉄道のホームに到着するまでで、ものすごい満足感……!
これを今後も享受していいんですか!?
今後、お話がどう転がっていくのか予想もつきませんが、それを楽しみに読み進めたいと思います!
導入時点からハードボイルドの見本のようなかっこ良さが溢れています!
本題の列車に乗車するのはある程度の話を進んだ後なのですが、そこに至るまでですでに世界観がビリビリと伝わってくる脅威の文章でした。
荒くれ者が語り手なのですが、セリフ回しのセンスがズバ抜けています。
言葉使いもそのナリ同様に荒いのですが、その荒さの中に不快感は一切なく、むしろシャレた言い回しが緊迫感のある描写と相まって物語に没頭させてくれるでしょう!
導入などは派手なガンアクションはなく、ちょっとした小競り合い程度なのですが、語り手の銃の腕に勝るとも劣らないセンスを堪能しているうちに見る見る話が進んでしまう、そんな物語をみなさんも体験してはいかがでしょうか!