漫画からきました。漠然と読み手に「悲しい」と思わせる言葉選びに圧倒されました…。年齢は違いますが、自分も小学生の頃同じような経験をしたので主人公の気持ちがよくわかります。小説でしか表現することのできない暗さ、みたいなものが存分に出ており、読んでいてボロボロ泣いてしまいました。もっとたくさんの方に読んでもらいたいので、レビューを残しておきます。最近読んだ短編の中で、最も面白かったです。これからも応援しています!
肥大した自意識に囚われ、どんどん現実から遊離していく主人公は『蹴りたい背中』を思い出しました。リズムよく進む展開の中に通底する冷たい怒り。「これを着れば自分は素敵になる」服に対して魔法のように憧れながら、服に振り回されて、服に従っている。服と「わたし」の関係について鮮やかに撃ち抜いている作品でした。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(905文字)
宇佐見りんさんの『推し、燃ゆ』が刺さるタイプの人、ついでにこれも読んで刺さって叫んでいってください。親しみやすい言葉で状況を包んであって、大変読みやすいです。読み手にコミカルな物として受け取らせる優れた技巧と、主人公のどうにもならない日々への仄かな愛情を感じます。
言葉のチョイスと使いどころが秀逸過ぎて、笑いを堪えることができませんでした。笑えない現実を描いているのに、笑ってしまう。抗う読者をもそうさせてしまう、恐ろしいほどに卓越した文章力には脱帽です。ユーモアだけに終わらず、容赦なく辛辣に描写される現実もまた必見です。一つのテーマを貫き通して、これだけ完成度の高い作品を生み出すことができる作者様に、畏敬の念を抱かずにはいられませんでした。映画化が待たれる(勝手な希望
作者様曰く、婚活と服狂いの小説。この小説を応援したかったのでカクヨムのユーザー登録をしてレビューを書く方法を調べました。それだけ魅力のある作品です。とんでもなく面白いです。とにかくストーリーが面白い。それでいて普通からズレているがそれを自覚していない主人公の描写が非常に巧みです。始終舌を巻きっぱなしでした。特に、店員がやけに何度も服をたたんだ描写の意味が判明した時の衝撃が印象強く残っています。