第22話 ロリロリちゅっちゅとメスガキ理解らせ


 大都市ガストラで開かれた武道大会。

 数多くの強敵達を倒して勝ち上がり、決勝では急な乱入者であるカルチュア王女とも激闘を繰り広げた。

 そしてついに掴んだ優勝。

 レベルゼロでも強い者が存在するのだと、この世界に知らしめる第一歩としては文句なしのスタートを切れたと言えるだろう。


「……」


 しかし、しかしだ。

 武道大会の優勝という栄光と引き換えに、俺は今……とんでもない危機に陥っている。


「マスター……覚悟はよろしいですよね?」


「担い手、大人しくしておいた方が身のためよ」


「むぐぐぐぐっ!!」


 両手両足を縛られ、口には猿轡。

 そんな状態で俺は、宿屋のベッドの上に寝転がされている。

そんな俺の両脇で、こちらを見下ろすのは……二人の美少女ロリ。


「先程も言いましたが。その猿轡……手枷足枷を強引に振りほどいてはいけませんよ」


「そうした瞬間、アタシ達からの信頼を失う事になるんだから」


「……むぐぐ」


 光を失った虚ろな瞳。

 俺はピィとルディスの勢いに気圧され、コクコクと頷くしか出来ない。


「ふふふっ……素直ですね。そういうマスターは大好きです♡」


「偉いわよ、担い手。大丈夫、酷い事なんて絶対にしないから」


「……」


「さて、では……先程の浮気について」


「むぐぐぐぐ!!」


 浮気じゃない!と訴える為に俺は必死に首を横に振る。

 しかし二人は聞く耳を持ってはくれない。


「口付けをしましたね? 私やルディス以外の雌豚と」


「しかもその後、デレデレまでしていたわ」


「むーっ!?」


「そんなに良かったですか? 金髪碧眼の大人美女に求婚されて、非モテ童貞だったマスターはすっかりのぼせあがってしまったのですか?」


「バカじゃないの。あんな女、アンタの【魅力】にコロッと態度を変えて、強さに惹かれただけの尻軽クソビッチじゃない」

 

「私達というものがありながら……許せません」


「これはお仕置きが必要だわ。ええ、たっぷりとその体に分からせてあげないと」


 そう呟いたルディスが、ツゥーッと俺の顎に指を添えてくる。

 くすぐったい上に、妙にムズムズするので俺が身をよじろうとすると……今度はピィが俺の左の首筋に顔を近付けてきた。


「逃げちゃ駄目ですよ? あむっ……ちゅっ、ちゅちゅちゅぅ~~~っ!」


「ふむぐぅっ!?」


 ピィが俺の首筋にちゅうちゅうと吸い付いてきたかと思いきや、続けてルディスはくぱっと小さな口を開き……俺の右肩に噛みついてきた。


「っ!!」


「あむあむあむ……!」


「~~~~っ!!」


 いかに【防御】が高くても、快感による攻撃は防げない。

 首と肩、両方から与えられる絶妙な刺激に……俺は頭がチカチカしてしまう。


「かたぁい……ふふふっ、でも。アタシが全力で噛み付くくらいが、担い手にとっては甘噛み程度の痛みになるのよね?」


「んちゅっ……れろ、ちゅちゅちゅぅ~~~~っ!」


「ふぐぁ……あぁ、うぅ……」


「おいひぃ……まふふぁ……もっろぉ……ちゅ、ちゅぅぅぅ♡」


「あはっ、アンタに一生消えない傷を刻みつけてあげる♡」


「んぐぅぁ……!」


 駄目だ。これ以上やられると、いくら相手が家族同然の女の子達とはいえ……理性が蒸発しかねない。

 嫌われたとしてもいい。

 とにかくこの状況から脱却し、説教をしないと。


「反抗的な目ですねぇ、マスター」


「いくら強がっても、アタシ達にはお見通しなのよ? こんな小さな女の子に好き放題されて、あそこを大きくするような変態のくせに」


「……あ?」


「所詮、童貞さんですからね。お猿さん並の理性しかないのかもしれませんね」


「ああ?」


 俺を見下ろし、クスクスと笑うピィとルディス。

 

「ほぉら、次はどうして欲しいですかぁ?」


「もうアタシ達以外の女なんて考えられないでしょ? こんな変態ロリコンのキモキモ童貞を愛してくれるもの好きなんて、他にはいないのよ」


「……」


「ざぁこ♡ ざこざこ♡ クソザコ童貞♡ 女の子に好き勝手されて喜ぶ変態♡」


「悔しかったら反撃してみなさいよ。ま、担い手には無理でしょうけどね♡」


 ブチッ。

 ああ、駄目だな。長いブラック社員生活で辛抱強さには自信があったんだけど。

 この世の真理。宇宙の法則。絶対的な常識。


【生意気なメスガキは理解らせなければならない】


 こればっかりはもう、どうしようもない。


「お前ら……」


 俺は猿轡を噛みちぎり、両手両足の拘束を難なく引きちぎる。

 そしてベッドから半身を起こすと、ピィとルディスは驚きつつも……どこか期待を込めた瞳で俺を見上げていた。


「は、はぁ? 何をしているんですかぁ? どきどき」


「言ったでしょ、拘束を解いたら……どきどき」


 怯んでいるように見えるが、その瞳にはハートマークが浮かび。

 頬を紅潮させ、だらしなく半開きにした口からは涎が垂れている。


「「(襲って♡襲って♡襲って♡襲って♡襲って♡)」」 


 彼女達が何を考えているのかなんて、どうでもいい。

 そんな事よりも大切なのは、この勘違いしたメスガキ二人に身の程を叩き込むという事。


「ピィ」


「ひゃひっ!?」


 俺はまず、ピィの腕を引くと……ベッドの上で四つん這いにさせる。

 俺にぷりんとお尻を突き出す格好のまま、ピィはハァハァと鼻息を荒くする。


「や、やっぱり……私からなんですね。いいですよ、マスター♡ 私に……」


「……」


 俺は左手をピィの腰の上に載せて、彼女が動かないように固定する。

 それから右手を高く上げて……勢いよくそれを振り下ろす。


 パァァァァァンッ!!


「んひぃぃっ!?」


 お尻ぺんぺん。

 それは古来より、聞き分けの悪い子供をお仕置きする際に使用されてきた体罰。


「おっ♡ おぉっ……♡ あへ? なんれ……?」

 

「ピィ。お前は俺のなんだ?」


「ますたぁ……私は……」


 パァァァァァァァンッ!!


「うにゃぁぁぁぁぁぁぁ~~~~っ!?」


 ガクガクガクガクと、ピィの体が震える。

 誤解の無いように言っておくが、手加減はちゃんとしている。

 ズボン越しに派手な音こそ鳴っているが、痛みそのものは大したものじゃない。


「ピィ、お前は俺の大切なポイントカード。そして家族だろう?」


「ま、ます……たぁ……私は、ただ……浮気性のマスターに、分かって……」


 パァァァァァァァァァンッ!!

 パパンパパンパパパパパパパパパンッ!!


「ごべんなざいっ!! ごべんなざぁいっ! ぢょうじにのりまじだっ! わだじばガードでずっ! がぞぐでうれじいでずぅっ!!」


「そうだろう? それなのに、あんな酷い言葉を言っちゃ駄目じゃないか。大好きなピィにあんな事を言われて、俺は悲しかったよ」


「じゅみまぜん……じゅみませぇん……おっ、んぉ……♡ お、おぉぉっ♡ いだくないにょにぃ……ぎもぢぃ……♡ ぎもぢよずぎですぅ……♡」


「お尻ぺんぺんしてごめんな。でも、メスガキになった幼女は理解らせないといけない。だからもう、あんな生意気な言動は控えて欲しい」


 俺はベッドの上でぐったりとし、ピクピク痙攣するピィの頭を撫でる。


「ワガママは許す。焼き餅も許す。でもメスガキは通さない」


「はひぃ……理解らせられまひたぁ……♡」


「よーしよしよしよし!! 偉いぞピィ!」


「えへへへ……♡」


 俺は抱き起こしたピィを強く抱きしめる。

 ピィもまた俺にしがみつき、嬉しそうに笑う。


「あ、あわわわ……っ」


 そんな最中、腰を抜かして動けずにいるルディス。


「さて。それじゃあ次は……ルディスの番だな」


「あ、あぁ……ねぇ、待ちなさいよ。アタシはもう、十二分に理解ってるから!! お尻叩きなんて必要ないわ!」


「ふーん? 本当に?」


「あんなのされたら、アタシ……戻れなくなっちゃう! お尻を叩かれて喜ぶ変態マゾメスアックスに堕ちちゃうっ……!!」


「そっか。じゃあ……仕方ないな」


 俺は優しくほほえみかけながら、ルディスの腕を引いて四つん這いにさせる。


「え? え? 担い手……嘘、よね? あ、ぁ……!」


「とでも、言うと思ったか?」


 パァァァァァァァァンッ!!


「あひぃぃぃぃぃぃぃぃんっ♡ んぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ♡」


 

 ティロン。

 スキルヒントを獲得しました。


【メスガキ理解らせ】(消費P1000)

・生意気なメスガキを理解らせる



※ お尻ぺんぺんが体罰、虐待に見えて不愉快だというご意見があれば今話は封印します。なのでもしも不快に思われた方がいらっしゃれば、ご遠慮なくコメントでご指摘くださいませ。

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