第22話 天使さんのお悩み相談

天使さんは私の相談相手として大変優秀だ

そんな天使さんが灰色になってしまった


あまりあることではない


私もいつもの転がっているソファから

身を起こして話を聞いた




天使さんいわく概要はこんなかんじだった

大変好きな感じ人がいるのだが

その人から

やたらとこの人が可愛いだとか

この間はこの人と仕事をして大変楽しくて

などといい

挙句のはてにこの人がどうしてもみつから

ないものがあるから一緒に探してほしいと

買い物につきあったりだとか

この人が道にまよったからとなりの市まで

迎えにいって大変だったとか


とにかく天使さんが大変いいと思っている相手は、

天使さんのことではなく この人

のことで悩み、この人がいかにめんどくさいかという

ことを天使さんにこぼし、、、



天使さんはとにかくいつもその人の

「この人」と比較され一緒に悩むということに

付き合っている

ということらしい



そうだね、、天使さん


天使さんがいいなと思っている人はきっと

天使さんのことよりも「その人」のことに

沢山興味があるんだと思うよ


それに「その人」のことしか話題にできない

のも大変なもんだいだね

きっと天使さんに「その人」のことで

なんかよくわかんなくなってる自分が

大変すぎてこぼれちゃうんだね



天使さん、、たぶんあなたが気になる人は

「その人」に領域を割いているから時間の問題だね



天使さんは

深々とため息をついた

いつもキラキラしている漆黒の翼と

純白の翼が鳩さんのような羽色になってしまっているよ



天使さんいつもありがとう

話を聞くだけで助けになったかわからないけど

外からみるとそういうことに見える


それから灰色になってしまっている

あなたになんだかわがままとかは言いにくいから

できることは自分でやっておくね

今はしっかり灰色をもと色にもどして!



このビタミンたっぷりの春キャベツ食べてみて

元気になってね



天使さんがその人からそういう話を

聞くのが負担だったらはっきりそういった

方がいいと思うよ


私が言えるのはそれぐらいかな、、、

天使さんが元気じゃないと私も元気がでません




やはらかき春になあれ玉巻く甘藍


     こひのむ




真知子の歌人への道はまだはじまったばかりだった









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