第17話 脱がして、柚希
「ねえ、柚希。制服の中、どうなってると思う……美鈴の中、どうなってると思う?」
「み、美鈴!? 美鈴!?」
学校では「委員長」と「手塚君」。
実際に美鈴も、昨日のキレイなお姉さんスタイルじゃなくて、いつもの委員長スタイルの、眼鏡とおさげ、それにマスク。
だから美鈴と学校で関わることは無い―そんな風に考えていた、月曜日の中休み。
俺の予想とは裏腹に、かなり積極的に話しかけてきた美鈴は、呼びだした倉庫の中で、俺の事を強引に押し倒して……み、美鈴!? ここ学校だよ、そう言うのは家で……家でもダメだけど! な、何、どうしたの美鈴!?
そんな風に俺に跨った、むちむち柔らかくて心地いいところいっぱい当たるし、顔も近いし!
今日は委員長だけど、この前の事知ってるから十分破壊力すごくて、むしろギャップで興奮……や、やばいです、美鈴さん!!! てかなんですか、そのエッチな質問は! 制服の中なんて、それ……え、もしかして着けてない!?
制服脱いだら裸で、学校の中で……そ、そう言う事なの!?
「柚希、答えて……美鈴の中、どうなってるでしょう? ふふふ、どうだと思う?」
「え、いや、その……えぇ? も、もしかして、美鈴……え、えぇ?」
「ふふふっ、クイズだよ、答えて……あ、そうだ。よいしょ……ふ~。やっぱり、これつけてるの、ちょっと落ち着かない……ふふっ、どうも、美鈴だよ。柚希の前では、こうしないと。柚希専用の美鈴だから、私は。柚希の前では、美鈴でいたいから」
そんな焦っている俺をよそに、俺の上の美鈴は、俺にゆらゆら誘惑するような言葉をかけながら、マスクと眼鏡をゆるりと外す。
現われたのは、もちろん美鈴。
この前の少しえっちで、キレイで可愛い美鈴……やばい、あの事思い出して、サラに興奮してきた。
美鈴とした、色々思い出して。学校だからしちゃダメなのに、ドキドキとふわふわがさらに増して。
「ふふっ、柚希、わかんない? 美鈴の中、わかんない?」
「えっと、だから、その……あうっ!?」
「ふふっ、柚希の唇柔らかい……残念、時間切れで~す。柚希は美鈴の中、答えられませんでした! という事で、柚希には罰を与えま~す!」
ふにっと俺の唇に、自分の細くてキレイな指を当てた美鈴が、イタズラな笑みを浮かべてそう言う。
美鈴の指こそ柔らかくて、それにそんなのえっちで……って、罰!?
「うん、罰だよ。美鈴の質問に答えられなかったから、柚希の美鈴が、罰を与えないとね……ふふっ、柚希の美鈴からの罰だよ。受けてくれるよね、美鈴の罰?」
「ば、罰? え、えっと、何すれば?」
「ふふっ、そうだね……脱がして、柚希。美鈴の制服、脱がして」
「!?」
一瞬う~ん、と考えた美鈴がぐっと俺の顔に自分の顔を寄せて、耳元で舐めるようにそう囁く。
え、脱がせる、美鈴の制服……え!?
「うん、脱がして。だって、柚希が答えられなかったんだよ? 柚希が美鈴の中、答えられなかったから。だから確認して、その目で。柚希の目で、美鈴の中がどうなってるか確認して? 美鈴の中、柚希に見て欲しいな」
ブレザーの端を叩きながら、挑発するような妖艶な笑みを俺に浮かべてくる。
「……じ、自分で脱いでくれない?」
……正直、俺の上に跨られている状態でそんなことしたら、理性が吹っ飛ぶ自信しかない。
推定裸の美鈴の制服の中をこんな体勢で見てしまったら、学校とかそう言うの関係なしに、強引に美鈴の事を襲ってしまう―そんな未来がクリアに見えてしまう。
美鈴の事、そう言う風に見てるから、俺は……だから、美鈴!
せめて、自分で脱いで……いや、自分で脱いだからどうこうなる、って話でもない気がするけど!
美鈴が脱いだら、俺はもう自分を……だ、だからその……せめて、俺に脱がすのはやめてください!
でも、そんな俺の懇願は、当然のように美鈴の耳には届かないで、
「だ~め。それじゃ罰にならないし、それに……美鈴は、柚希に脱がして欲しいの。美鈴の事、柚希に脱がしてもらって。柚希に美鈴の全部見てもらって、それで……ふふふっ、だから脱がしてよ、柚希。美鈴は柚希に、全部見て欲しいんだから」
「うぅ、美鈴……え、でも……」
「ふふっ、脱がせ方わからない? 大丈夫だよ、男の子と一緒……ブレザーとカッターは、男の子と一緒だから。だから大丈夫、柚希……美鈴の事、脱がして? 美鈴の制服脱がして、美鈴の事全部見てよ」
「ひえっ……」
そ、そう言う事じゃないですよ、美鈴さん!
そもそも脱がすのがダメなんですって、違うんですよ美鈴さん!
「ふふっ、大丈夫だよ? 今は二人きり、美鈴と柚希の時間でしょ? だから大丈夫、ここなら大丈夫。それに、大丈夫な奴着てるから……だから脱がして、柚希。美鈴は柚希に脱がして欲しい……男の子の方から脱がして欲しいな」
「うわ、えっちだ……じゃ、じゃあ、上からどいて、対面でしよう」
そんな事言われたら頷くしかないじゃないか、そんないい方されたらすっごく脱がしたくなる!
それに、その……ああ、もうわかった! 美鈴に従う、今から美鈴のしたいようにする!
「よいしょ……それじゃ、よろしくお願いします」
「う、うん。よろしく……行くよ、美鈴……んっ」
「あんっ、んんっ……んんっ、柚希……」
「へ、変な声出さないで、美鈴! まだブレザーのボタン取っただけでしょ!?」
美鈴と対面で向かい合って、その服に指をかける。
男の制服と材質は一緒なのに、少ししっとりして高級感溢れるブレザーに指をかけ、脱がしていく。
「だ、だって柚希上手なんだもん、脱がすの……んっ、ホント、上手……んんっ」
「ボタンとるのに上手も何もないでしょ! ほ、ほら、ボタン取れた、袖通すよ!」
「うん、袖……んっ、人に着替えさせられるのってなんか、すごい……ふふふ、次はカッター? それともスカート? どっちがいい、柚希?」
「え、そ、その……かかかカッターで、お願いします」
「ふふっ、下を残すんだ。そう言う性癖なんだ、柚希って……ふふふっ、エッチだな~、柚希は。下だけ残すとか、すごく変態さんだね、柚希は」
「う、うるさいなぁ! ひひ人に服脱がさせてる美鈴に言われたくない!」
「それもそうか……それじゃ、お願い柚希。美鈴のカッター、脱がして……それで美鈴の中、ちゃんと見て……柚希のための、美鈴だよ」
「……ごくっ」
そんな誘ってくるような美鈴の言動に生唾を飲みながら。
でも、来たる時に備えて万全の準備をしている下半身を抑える精神力を持って、美鈴のカッターの、一番上のボタンに手を伸ばす。
「み、美鈴ってカッター、一番上まで止めるんだ」
「ふふっ、普段は真面目な委員長だからね……ぷはっ、でも取った方がすっきり、こっちの方が気持ちいい。ありがとね、柚希」
「ど、どういたしまして……じゃ、じゃあ次のボタン……ん、ボタンちっちゃくて……んっ」
「あっ、柚希の大きな手、美鈴に当たってる……美鈴の生肌に当たって、気持ちいい……柚希の手、気持ちいい……気持ちいいよ、柚希」
「み、みすずぅ……」
カッターシャツの小さなボタンを取るのに苦戦して、美鈴のハリがあって、でもむちむち柔らかいナマ肌に指が何度も触れる。
その度に、美鈴は瑞々しい喘ぎ声を俺の耳元で発してきて……やばい、本当に理性が持たない、色々爆発しそう!
本当に美鈴のボタンを外し終えて、この前は目隠しで見えなかった美鈴の全部を見たら、俺、俺……あ、あれ?
「んっ、柚希……ってあれ? どうしたの、柚希?」
「いや、その……あれ?」
3個目のボタンを外した時、小さな違和感を覚える。
なんか青っぽい布と、白の肩紐が、隙間から見える。
「……柚希?」
「……あれ?」
ブラジャーかな、って思ったけど多分違う。
だってよく見ると、カッターシャツに透ける美鈴の身体の全部が、その色なんだもん。その青が、身体に透けてるんだから。
キャミ的なあれか? 普通に下着付けてましたよってオチ……いや、違う。
この肩紐の細さと色、それに……
「んっ、んっ……ゆ、柚希……ちょ、そんな大胆に触るのは、ちょっと……んんっ、んあっ、ゆ、柚希……あうっ、そんな、大胆、ホントに……んんっ、ゆじゅき……」
「……これ、アレだ」
隙間に指を突っ込んで、その材質を確かめる……ああ、絶対にアレだ。
この感覚、間違えない。
この夏休み、何度か付き合わされて、触った感覚。少しゴムっぽくて、良い感じに膨らんで可愛くなる、あの感覚。
「ゆ、柚希……あっ、触り方……んんっ」
「……スク水」
「柚希、ちょっと、げんか……え?」
「スク水だ、美鈴の中は。美鈴が着ているのはスク水、スク水だ!!!」
「……せ、正解! 正解だよ、柚希!!! だだだ大正解!!!」
自信をもって答えた俺に、真っ赤な顔の美鈴が大声でそう叫んだ。
★★★
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