断罪と喜劇の終幕

生き抜くには大罪と手を繋がねばならない。

天使が我々にとっての天使であるとは限らず、悪魔が我々にとっての悪魔であるとは限らない。

善と悪は秀逸なジョークである。

偽善と度々口にする我々が、偽悪を大抵口にしないことはある種の自覚である。

真実は観測できる事象の一つに過ぎない。

虚構は観測できる事象の一つに過ぎない。

幻覚は、夢は、希望は、数多の雑多なそれらは全て観測できる事象の一つに過ぎない。

我々は我々の被験者であり、観測者である。

鏡像とは真実の残滓、残り香である。

水面が毎夜月を映すとは限らない。

自身に訪れる眠りと死を我々は識別できない。

大抵の我々は、自然の中で一週間も生き残ることが叶わない。

自然とは唯一の絶体である。

我々は全てにとって相対する。



罪とは無知ではない。

罪とは無関心である。

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