遠い日

いまこうして 生きているかぎりの

じかん どうにか 前を向いて 

歩いていきたい


ねえ あなたは どうしてる 

笑ってる 頑張ってる 

むりしてないよね


わたしって なにをやっても 

だめな感じが あいもかわらず 

続いているの


いつの時期ときも 

もがいてばかりで 

わたしの人生って 

こんなもんなの


才能もなくて 賢くなくて

人に勝るところなんて 

いっこもなくて


努力が足りない? 

生きてる価値は?

なんのために 

生まれたんだろう


ねえ あなたの 

寝息を感じる距離へと 

どうすれば 近づけるの


そんなことばっかり考えて

わたしは ふと 立ち止まって

振り返るの


わたしの つけた足跡なんて

わたしにしか見えなくて

誰の目にもとまらなくて

情けなくて 泣くしかなくて


わたしが見つめている そこへ

辿り着けるなんてことは 

ないんだろうな


希望なんて もったって

夢なんて 抱いたって

どうにもならない 

かげかげ

お似合いなのね

きっと


こうして 静かに ため息 ついて

眺める そこは わたしの

わたしの 遠い日








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