エピローグ
男は罪を認めた。音楽室の男女や廊下のタペストリーをかけた男、廊下の子供達と同じように家具として買われた身で、逆らうことや自由に動くことも許されない生活だったが、目の前で子供が虐待のような扱いを受けていることに耐えられなかったと話した。
三橋さんが直久を殴りつけようと立ち上がり自分に背中を向けた時、体が勝手に動いていたという。
彼に理解を示したが、結局警察に連絡してほしいと頼まれ、通報した。すぐにパトカーが到着し、男は身柄を押さえられた。
その他の買われた人間たち、主に子供に関してはまたさらに事件として扱われるのだろうなとぼんやりと考えながら、赤いサーチライトのようなランプで照らされた館を南さんと並んでぼんやりと見ていた。
店で事件の話はしなかった。
あれ以来蜈蚣を見かけると今まで以上にゾッとする。
完全密室殺人事件 天洲 町 @nmehBD
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