第5話 そして、ネパールへ③

 暇を持て余した僕は、ホテルにあったカジノに行った。


 カジノは観光客しか入れないようで、パスポートを確認され、さて、勝負。ただ、物価の安いネパール。5000円をチップ。交換すると、持ちきれない程のチップになった。


 カジノに来たものの、ルール良く分からず。ルーレットで赤黒に1枚ずつかけて消費していた。


 すると、カメラマン付の御一行が来て、僕と共にルーレット台に、どうやらインドの俳優さんらしい。そして、その方は、数字にチップを置くのだが、当たる。僕も便乗してかけさせてもらうと、チップは急激に増えた。


 そして、いつの間にか、その方とのマッチレースのようになり、僕が当り、彼が外れ始めた。こわっ、やめようと思うと、最後の一回だけとその俳優さんに言われ、赤黒の勝負に、全額掛けとなり何故か、僕が当たる。


 そして、僕はチップの山に埋もれる。まあ、換金したらおよそ10万でしたが、怖いのか嬉しいのか楽しいのか分からない体験でした。僕は、そのチップの山を前に俳優さんに肩を組まれ、写真を撮られ、翌日新聞に乗る。英字新聞じゃないので、何が書いてあるかは分かりませんでしたが。


 その後、僕はカジノにはまる……、なんて事はありませんでした。



 そして、いよいよ本隊の到着です。


 僕は、タクシーで空港に向かいます。ネパールのタクシーは、道が悪いせいかほとんどがスズキの小型車です。


 その運転手さんは、英語が堪能だったので、日本車を褒めちぎってました。日本車じゃないと、土のでこぼこの坂道は登れないのだそうです。



 空港にて、教授とその友人、そして研修生を待っていました。研修生は、そのままネパールに残って半年研修するのだそうです。



「あれっ、現地の人かと思ったよ」


 僕が日焼けしているので、教授からの第一声がこれでした。



 その後、会議の迎えのバスに乗ります。いやっ、失礼だがボロボロのバスでした。そこから、アメリカ人2人と、日本人6人が乗り込む。いつもは、欧米だけで参加者500人はいくのだが、今回はこれだけだそうだ。



 途中、ネパール人の参加者が乗り、全体で30名ほどに。


 そして、バスはヒマラヤ景勝地のドュリケルに向かう。そこで始めて気付いた、そう言えばカトマンズからは、ヒマラヤ見えなかったな~。



 バスはドュリケルに向けてゆっくりと坂道を登る、そして、雨が降ってくると、運転手の他に運転助手という方が乗っていて、紐を左右交互に引っ張る。すると、ワイパーが動く。壊れているのだろうが、手動ワイパーを始めて見ました。

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