第2話 この国の日常
カーテンから差し込む陽の光に私はゆっくり目を覚ました。「……今日はまだ平和だな」そう呟き私はベットから降りて窓に移る景色を見つめた。 この国……フランシア王国は今隣国であるブリーデン帝国との戦争が勃発している。そのせいか食料が無くその日食べるのも精一杯の生活を私達は強いられていた。
「……早く元の生活に戻れたらいいんだけど」私はそう呟き外へ出た。
「あら?リナちゃんおはよう」
「あっおはようございます今日はまだ何事も無いようですね」
「えぇ……早くあの頃に戻りたいわ。」
「そうですね……」私は隣に住む女性と話していればウゥーーー!と警報音が国全体へ響いた。あぁまただ。その音を聞けば私達は急いで走り出した。隣国の兵士に見つからないように捕まらないように。
「こっちだ!」「おいどけ!」「パパママっどこー!」そんな怒号を聴きながら私は急いでシェルターへと逃げ込みそっと耳を塞いだ。どうして戦争なんてするんだろう……どうして……
人々の泣き声や叫び声。銃声に砲撃の振動。その全てがあの時の時間を壊した。この国はどうしてこんな風になってしまったんだろう……そんな事を考えながら私はまたそっと目を閉じた。
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