透明になって幼馴染にイタズラ

 謎のサイト『アダルティ』で、透明になれるパンツと男女転換パンツを買った俺。パンツ達は俺が穿いた後、能力として吸収された。


1人で自室にいる時に、2つの能力を使ってみる。


透明化は見た目だけで、すり抜けることはできないようだ。だが言い換えると、物に触れられるメリットになる。油断するとバレて捕まるデメリットにもなるが…。


男女転換は体付きしか変わらなかった。できれば、顔も女子っぽくなると良かったんだが…。そんな状態だから、ウィッグでごまかしてもバレるかもしれない。


仕方ないな。男女転換は忘れて、透明化で色々やろう…。



 体育の授業になるので、普段ほとんど一緒にいる俺と梓は別行動になる。

女子は更衣室で着替え、男子は教室に残って着替える。


さっさと着替えた俺は、トイレで透明になった後すぐ、女子更衣室前に向かう。


中に乱入しても良かったが、扉の開け閉めでバレる可能性を考えてやめた。

俺がネタ晴らしするまで、梓にバレないようにしないと。



 …梓が更衣室から出てきた。こっそり後をつけよう。


どうやらトイレに向かうようだ。透明になっている俺なら、女子トイレだろうと普通に入れるぜ。もちろん鏡に映らないことも確認済みだ。


個室に入った梓は、ハーフパンツと下着を下ろしてから便座に座る。

…このまま見つめるのもつまらん。さっそくイタズラしよう。


俺は彼女の耳元に息を吹きかける。


「きゃ!?」

驚いた声を出した後、息がかかってきたほうを見つめている。


無駄無駄。見つめても、俺の姿は見えないぞ。


「何だったんだろ…?」

独り言を言う梓。


個室内でもっとイタズラしたいが、そうすると2人とも体育に遅刻してしまう。

俺はともかく、彼女にそこまではさせられない。


考え事をしているうちに、トイレの水を流す音が聞こえる。…尾行を再開しよう。


…次は洗面台で手を洗うようだ。周りに誰もいないが、時間的にこれが最後のイタズラだな。俺は手を洗っている梓の後ろから胸を揉む。


「海斗。いい加減にして!」

俺の手を振り払ってから、後ろを向く。


「おいおい、何で俺だってわかったんだよ?」

目の前にいる梓にだけ聴こえれば良いので、小さめの声で話す。


「こんな事できるの、海斗しかいないじゃん。さっき耳に吹きかけてきたのもそうでしょ?」


「ああ」


「まったく…、『アダルティ』で買ったのは、透明になれるパンツだったんだね。

海斗が透明になったら、何されるかわからないよ…」


どう見ても呆れているな。そうなった理由は俺のせいだが…。


「わかってるじゃないか。いつイタズラされても良いように用心しておけよ」


俺は体育の授業に出るため、急いで女子トイレを後にした。

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