　では、ここから私が実際に遭遇したストレス体験をご紹介し、それをゲーム分析で解析していきたいと思います。

　以降は次のように構成しています。

　まず、私が体験した、あるいは私が聞いた他の人のストレス体験をありのままにご紹介します。登場人物は、私の上司、別の部署の課長、先輩などです。全て実在の人たちですが、個人が特定できないように、少し話を変えているところがあります。この点はご容赦ください。しかし、全体の根本的なストーリーは変わりませんので、現実に起こった出来事だと理解して読んでいただければ幸いです。

　次に、ゲーム分析で、私が経験した、あるいは私が他の人から聞いたストレス体験の構造を解析します。

　そして最後に、そのゲーム分析の分析から「では、そのようなストレス場面に巻き込まれてしまった時は、どう対処すればいいのか」を解説していきます。

　また、各事例でＡ課長、Ｂ係長といった代名詞を使っていますが、ＡやＢというのは、同一人物をさしているのではありません。実名を挙げるわけにはいきませんので、各事例で便宜的にＡ課長、Ｂ係長といった代名詞を使っています。したがって、ある事例で出てきたＡ課長と、別の事例で出てきたＡ課長は同じ人物を指しているのではありません。この点はご注意ください。

　尚、私が実際に体験した事例をご紹介した後、１日以上空けて、ゲーム分析による解析をアップしていこうと思います（筆者の都合でそうならい場合もありますので、その場合はご容赦ください）。

　皆様に置かれましては、私の体験事例を読まれて、「皆様ご自身にもよく似たご経験はないか」、また「皆様ご自身がこの事例のストレスに巻き込まれた場合には、それから逃れるにはどうしたらいいのか」・・・といったことを考えていただければ幸いです。その上で、続いてゲーム分析による解析を読んでいただくと、ゲーム分析に対する皆様のご理解が深まると思います。

　では、最初の【事例１】から始めましょう。