第八話 「За дверью(扉の先)」

「Упс!? Бон!? Скажи


 бон! Бон!?

(オラッ!? 


 ――――ボンッ!? 


 "ボン"っつって!、"ボン"ッ!?)」


「Эй, эй, эй, эй, эй, эй

(ひ、ひわわわわわっ)」


「(Форма близкая к


  шестиугольнику,)

(六角形に近い形・・・・)」


「Он имеет очень


 неправильную форму,

(ずい分、不規則な形をしてるな・・・)」


「Джучи…

(ジュチ・・・)」


「Бум бум!?

(ボンッ!? ――――ボンッ!?)」


「Эй, эй, эй, эй

(ひ、ヒイイイイイィィっ)」


Абсолютная-Ø、冷却棟、研査室。


「Эээ, этот


 шестиугольный узор


 неправильной формы


 нарисован на двери


 спрятанной за этим


 камнем верно?

(その、...不規則な形をした、


 "六角形の模様"が、あの岩の奥に隠れてる


 扉の上に描かれてるって事なんだろう?)」


「Правильно, но…

(そうなんだけど...)」


"ピッ"


レベデワは、机の上に置かれた


ノート型のパソコンのディスプレイに表示された


科学研究委員である、ザファーが解析した


あの"岩"の裏にあるであろう


扉の上に描かれたパターンの様な物を


自分の後ろに立っているジュチに向かって見せる


「Я почти уверен что за


 этим камнем есть дверь


 похожая на стену,

(・・・あの岩の裏に、壁の様な...


 扉があるのは確かみたいなんだけど...)」


「Согласно нейтронному


 лучу Зафара за этим


 камнем есть «дверь…


 А над этой дверью это

(ザファーが中性子線で透過した所によると


 あの岩の裏には、"扉"がある...


 そして、その扉の上には、その....)」


ジュチが、パソコンの中に表示された


不規則ではあるが、六角形とも言えそうな


パターンの画像に目を向ける


「Ты знаешь, что это?

(・・・これ、何か分かる?)」


「Я не знаю,

(....どうだろうな...)」


レベデワから、このパターンが何かと


問いかけられるが、パソコンに表示された


この不規則な形をした模様は、


所々が曖昧に出っ張ったり、


引っ込んだりしているせいか、確かに


六角形の様な形をしてはいるが


ただそれだけで、これが何かと聞かれれば


何か、とも言いようが無い


「Хех! Меня не волнуют


 такие вещи! ?

(――――ヘッ!


 そんなモンどうだっていいだろっ!?)」


「Антон…

(アントン・・・)」


「Эй, эй, эй, эй, эй!

(ひ、ヒワワワワワワワワワっ)」


「Упс? Ты и остальные


 должны быть там


 послушными.

(・・・おっと~?


 オメェらは、そこで、大人しくしてろ)」


「(・・・・)」


レベデワ、ジュチが話し込んでいると、


先程まで部屋の中で


このАбсолютная-Øの


職員達を怒鳴りつけながら尋問をかけていた


ニェーチェン前線部隊に所属していた


アントン・デレニエフが二人の話に入ってくる


「до сих пор не понимаю.


 Это средство хорошее!

(それにしても訳が分からねえぜ・・・


 この施設はよっ!?)」


"ダンッ!!


「что это?

(・・・何がだ?)」


ジュチ、は、部屋の隅で何か怯えた様子で


うずくまっている施設の職員達に軽く目をやると、


目の前の壁を叩きながら自分の側へと近づいて来た


アントンに視線を向ける


「нет ты тоже это сказал


 не так ли? Это объект


 Абсолютная-Ш? Прошло


 много времени с тех


 пор как мы вошли в


 это учреждение но я


 не понимаю,

(・・・いや、お前も言ってたじゃねえかっ


 この施設、Абсолютная-Ø


 とかっつうのか?


 俺達もこの施設に入ってまだ日が浅いが、


 訳の分らん...)」


「Вы имеете в виду снег?

("雪"の事か?)」


「(・・・・)」


ジュチの言葉を聞いて、アントンは


研査室の入り口を見る


「Ах да! Я даже не знаю


 для чего


 предназначено это


 сооружение и по


 привычке тут и там


 скапливается много


 снега как будто это


 внешний мир!

(ああっ そうだ・・・!


 この施設自体も、何の目的かも分からねえ上に


 その癖、この施設には、所々に


 大量の"雪"がまるで外の世界みたいに


 積もってやがる....!)」


「(・・・・)」


パソコンを見ながら


アントンの話を聞いていたのか、


レベデワの頭に、以前から気になっていた


この施設におそらく人為的な力によって


集められたと思われる、大量の雪の事が過る


「Если пройти немного


 дальше от этого


 остывающего здания то


 найдешь закрытый мир,


 Кажется это место


 имитирующее


 экосистему Сибири или


 что-то в этом роде.


 Вы храните снег на


 месте чтобы


 транспортировать его


 в это место?

(・・・この冷却棟を少し先に行けば、


 あの、閉ざされた世界―――...


 シベリアの生態系を模しただとか


 その様な場所らしいが...


 その場所に雪を運ぶために、施設内に


 雪を貯蔵しているんじゃないか?)」


「Даже если вы


 сохранили его,

(貯蔵ったって・・・)」


ジュチの言葉に、アントンは


動物が威嚇している様な表情を見せる


「Даже если вы сохраните


 его эта тренировочная


 комната, Лебедева как


 дела вы сказали что


 делаете что-то вроде


 гармонии или класса,

(貯蔵ったって、あのトレーニングルーム...


 レベデワ、おめえがよく"心和"だとか、


 講習みてぇな事をやってただとか言う...)」


「да,

(・・・ええ、)」


すでにこの場にいるN/Sの捜査員達は


この施設に入ってからある程度の期間が経ち、


そのせいか、この場にいる全員は


この地下施設Абсолютная-Øの構造を


ある程度は理解している様だ


「Эм разве снег не


 скопился на краю


 тренировочной комнаты

(あの、トレーニングルームの端っこの方にも


 "雪"が積もってるだろ?)」


「(・・・・)」


「Я не знаю собираются


 ли они переносить


 этот снег в следующее


 место или что-то в


 этом роде но даже в


 этом случае нелепо


 иметь столько снега в


 такой комнате,Другой?

(あの雪をこの先の場所に運ぶんだか


 何だかは知らねえが、それにしたって


 あんな部屋の中に大量の雪を置いてるってのは


 どう考えたって馬鹿げてるじゃねえか。


 ・・・違うか?)」


「(・・・・)」

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