第47話 とある結末…
「バレた…とな?」
「御意。大挙として我が配下の者や我等の走愚となった者が拘束・処刑されたと」
大魔王レベッカが座す玉座。
影とも言える高位魔族から報告を受けた
「件の錬金術師の
「件の錬金術師。確か魔人族のミルキィと」
「ええ。しかも彼女の
思わず含み笑い。我は矢張り人が悪いな。
「まだ子供と思うていたが、そろそろ目障りとなってきたわ」
くくっ。フ、フハハハハハ。
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夏期休暇中だから、学院生の大半は知らない事。
特Aクラスであっても。
だから、この王宮内に端を発した激震は官僚事務方や高位貴族にしか波及せず、その上、その子弟等にさえ頑なに口止めされるべき秘事となった為、表面上は、ただ暑い夏の日に終わったんだって~。
…
でも国王陛下は、私に自白剤を作らせた事をも含め「余の不徳」と謝罪された上で、事の顛末の全てを明かされた。
近衛騎士団の事務方や王宮官僚事務方の中に、魔族へ魂を売り渡した者が存在した事。
魔導師団の事務方は魔族の変化だった事。
この魔族は勿論だけど、今回捕縛拘束された事務方は全て処刑された。それも
新たな流行病の可能性があり、とされて家族も何処かへ移されたって言われてる。
…家族諸共連座で処刑されたのが真実。
…子供が知らされる話じゃないよね。
信頼?それとも鈍感って思われているのかなー?
そんな事を考えつつ、今、私がしているのは日向ぼっこ。
コレは
…真夏にやるもんじゃないよねー。
私と
キラちゃんは甲羅がカラカラになるまで日を浴びていたみたいだけど、ある程度乾燥したら中庭の池にチャポンって入っていった。
「
ちょいブツクサ言ってた気もするけど、それでもキラちゃんはお池の生き物を1匹も捕食しなかった。うん、聞き分けのいい奴じゃん。
何処ぞの食い意地張った蜘蛛とは大違いだね。
そう言えば、休暇の後半?終盤で錬金術科のエリーやライザと宿題課題の照らし合わせしよ!って話してたなぁー?
彼女達も、もう帰ってきてるかな?
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「はい?は?流行病?え、何が?兄が?はい?家族が?」
夏期休暇だったけど、赤点と言える点数が期末考査でついてしまった
Fクラスの私は、もう後が無い。
期末考査の点数で次年度のクラスランクが決まる。次の冬期休暇前の考査でも赤点ならば、退学しか道がなくなる。
殆どの錬金術科の学院生はCクラス。幾人かはDもいるし、初年度錬金術科のTOPは何と学年首席で特AクラスでもTOPの座に居続けているって。
錬金術科のみならず初年度学院生首席ミルキィ。
1度実習室で会った事がある。
私が必死に紡いだ錬成生成陣。彼女は10個を同時起動させて、しかも1つ1つに細やかな微調整を施していた。
コレが首席の実力なの?
どうやってこれだけの陣を生成出来るの?
ミルキィはあまり自分を語る事はない。
でも親友以上の気安さで、錬成生成陣の構成を教えてくれた。
この錬成を熟せば、少なくとも赤点ギリギリって事は無くなる筈。そう思って夏期休暇も帰省せずに実習錬成を繰り返していたのだけど。
実家のマードック準男爵家が流行病で断絶したと連絡があった。兄が病気を持込み、両親も弟も亡くなったって…。
流行病?
家族が皆、亡くなった?
…私が赤点なんか取っていたから?
…帰っていたら防げたの?
それとも…。
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