プロローグ

 あなたの思うままに、生きていきなさい、と母さんが言った。

私はその言葉を信じて、生きてきた。

決して楽な道のりではなかったけれど、ちっとも後悔はしていない…


 そんな私にも、忘れられない人が現れた。

彼は決して、見た目が美しいわけではないけれど、心はまっさらな、

子供のような人だ。

とても繊細で、ガラス細工のように壊れやすい。

ピュアで、とても美しい心持ちの人だった。

あの人が消えた今でも、私はあの人が、どこかで生きている…

と、信じている。

 刹那的に出会った人だ。

私の心は、あの人と出会った時に、心が大きく揺れ動いだ。

とてもシャイで、優しいあなた…


 ね、今、どこにいますか?

私はまだ、あなたのことを探しています。

ふと出かけた、見知らぬ街角や、

チラリと見えた面影や

あの日によく似た服装や

懐かしいニオイをかぐと、

もしかして、あなたがそこにいるのではないか、と探してしまうのです。

私はまだ…あなたのことを、忘れてはいません。

あなたのことを、思っているのです。

それが愛なのか、友情なのか、未だわからないのですが…

あなたのことを、待っているのです。

私はまた、あなたに会いに行きます。

いつかきっと、再びあなたと巡り合える、と信じて、

その日を待ちわびているのです…

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