アミュラスの勇者

愛須どらい

プロローグ

はじめに光とやみの二人の女神が生まれた。


光はアミュラス。


やみはザナスといった。


姉妹は激しくにくしみ合い、いがみ合い、争った。


長き時と共に天と地が生まれ、


火と風と水と土が生まれても、争いが止むことはなかった。


アミュラスザナス、それぞれに子孫が生まれてもなお、争いが止むことはなかった。


あるときアミュラスが言った。


ザナスの子ら。もはや、光を見上げることかなわず。」


あるときザナスが言った。


アミュラスの子ら。もはや、やみを見通すことかなわず。」


そしてそのようになった。

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