33,忠実な部下は涙する






「望むと望まざるとに関わらず、私は動かざるを得ない。そして【晒し上げる意義エンエル】の探知網に掛かる可能性が出る以上は、そのリスクを減じる為の方策も取らされてしまう」


 シニヤス荘の二階にある俺の部屋で、俺は今後の動静に関してフィフと話し合っていた。

 ソファーに腰掛け真剣にこれからの展望を見据える俺の前に、コトンとカップを置いたフィフが対面に腰掛ける。カップからは湯気が立ち上り、コーヒーの芳醇な香りが鼻孔を衝いてきた。

 上品で、優雅で、美しい。絵画に描かれる天使よりも遥かに美々しいフィフも、典雅な所作で自身の口元にカップを近づけている。コーヒーの香りを楽しんでいるのだろう、俺もわざわざ用意してくれたコーヒーを放っておくことはせずカップを手に取った。


「……悪いが明日一日、お前に出張してもらう必要がありそうだ」

「ふぅん。ま、妥当な判断だと思うわよ?」


 口を潤して告げると、フィフは豪奢な金髪を掻き流して目を細める。白銀の瞳が愉快げに細められ、羽根の片翼だけを開くと羽先で口元を隠した。

 羽根越しにクスクスと笑うフィフは、歌うように事実をなぞる。


「あなたのしようとしていることは効率的ではあるけれど、広域に顔や声を晒すとなったらエンエルに見つかりかねないわ。だから私は欧米に飛んで、それとなく教会へ顔を出してエンエルの注意を引きつけないといけない。さもないとあなたが見つかりかねないもの」

「そうだ。危険ではあるが、私と同じ能力を持つお前なら上手く立ち回れるだろう」

「けど私の力は所詮、あなたのコピーに過ぎないわ。あなたの『言霊』……いえ『奇跡』の属性は、本体のあなたにしか使いこなせないものよ。唯一性が武器なのだし。私が使っても限界はすぐに来る。あまり長いこと囮にはなれないから、その点だけは留意していてね?」

「無論だ。だから明日だけでいいと言っている」


 タイミングを図ったわけではないが、二人同時にコーヒーを一気に呷る。

 白いワンピースのような衣を一枚纏っただけの美女。黄金の環を頭上に浮かべ、天使の羽根を背中に生やしている分身は、空になったカップを数秒弄ぶと意味深に微笑んだ。


「……それじゃ、私は行くけど。エーリカとはこの後で話しておいてね」

「………」

「嫌そうな顔をしないの。いい子なのよ? あの子。それに私があなたの分身に過ぎないってことはあの子も知ってる。ヘリの中であなたが言ってしまったものね。だから本体であるエヒムが話をしてあげないと不安がってしまうわ」

「……そうは言うがな」


 面倒を見ろと押し付けた相手が、まさか一日だけとはいえすぐいなくなるとは思わなかった。エーリカ・シモンズと対面するにしても、せめてもう少し時間を置きたいところだったのだ。

 露骨に顔を歪める俺に、フィフは諭すように優しく窘めてくる。


「いい? 感情面で忌避してしまうなら、理屈で納得なさい。どうあれこれからのあの子は、あなたと同じ組織で一緒に働く仲なのよ。しかも新兵を参入させていくことになったら、あの子を貴重な戦力として重宝するようになる。あなたにとって頼りになる部下になるの。そんな部下と距離を置いていてもいいと思っているのかしら?」

「……他人事だからと好き放題言ってくれる。フィフキエルはテキトーにやってただろうに」

「私、フィフキエルじゃないし? ……明後日以降は言いつけ通り、私が面倒見てあげるんだから、せめて今よりマシな関係を築いておきなさい。それがあなたのためになる。いいわね?」


 じゃあね、と。あっさり一時の離別を告げ席を立ったフィフが、俺と自分のカップを取って台所へ運んでくれる。そのまま玄関扉を開けて出て行った分身を横目に見送り、俺は深々と嘆息した。

 本当に溜め息の多い一日だ。

 確かに今後はシモンズも俺の部下になるのだろう、だがそうだとしても容易に受け入れられるものではなかった。何故ならシモンズには、幾らかの負い目と嫌悪感のようなものを懐いている。


 彼女が俺を従来の主、フィフキエルだと誤認しているのを承知で指摘していないのだ。これは明確に騙していることになるだろう。そのせいで彼女はローゼンクロイツという仲間を自らの手で殺す羽目になった。埼玉でも俺の意向や都合を汲んだフィフにより仲間を見殺しにされて、後ろから刺され殺されてもいる。俺がやったことじゃないと言い訳をするのは簡単だが、今のところ徹頭徹尾、俺の都合に振り回されている被害者がシモンズなのだ。後ろめたく思う気持ちがあるのは自然なことだろう。

 それらを踏まえた上で、簡単に仲間を……人を殺せてしまうシモンズに嫌悪感を持ってもいたいない。先程はそんな場合ではなかったから口や態度に出さずにいたが、気分のいいものではなかった。

 もちろんシモンズの認識上、俺に従う判断をしなかったローゼンクロイツは裏切り者であり、仲間などではないから即座に殺せたという事情は承知している。しかもそうしたスタンスも、俺が本当の主人ではないことを黙っているのだから、シモンズが悪いわけではないのも分かっていた。


 悪いのは俺なのだ。俺にとって、こちらに付かない判断をしたローゼンクロイツは死んだ方が都合がいいから、フィフはシモンズの凶行を止めようともしなかったのだと察しがつく。

 俺がシモンズを遠ざけたがっている理由の全ては、俺の中に負い目、罪悪感があり。反面、容易に人を殺せる精神性への嫌悪感――を、特に感じなかった自分を直視したくなかったからだ。

 そうだ。

 俺はローゼンクロイツの無惨な死体を見ても。シモンズがローゼンクロイツを殺したことに対し、心の底では全くと言っていいほど関心を懐いていないのである。


「………」


 こうして自身の精神を分析すると、全部が全部、自分のことばかりだ。他人のことなんて何も考えずにいて、自己中心的で幼稚な論理を展開している。

 俺はこんなに幼稚な人間だったのか? そんなはずはない。以前の俺は、少なくとも今よりは大人だった。だというのに今の俺は自分より若い子を、手前勝手に振り回しているではないか。


「………〜〜〜っ!」


 胸の内を掻き回し、頭皮を蛆が這い回っているような羞恥を覚える。

 ワナワナと震えさせた手で顔を押さえた。こうして一人きりになり、落ち着いて思い返さないと自覚すらできないなんて。ダサい、ダサ過ぎる。これで大人面しても説得力がないだろう。

 大の大人がこんな様でどうする。こういうのを無様というのだ。


「――エーリカです。エヒム様……今少しお時間をいただけないでしょうか」


 コンコンコン、と玄関扉を三回ノックされ、ぴたりと静止する。

 どうやら出て行ったフィフが声を掛けておいたのだろう。タイミングが良すぎる来訪だった。

 シニヨンの形に結わえていた髪を解く。さらりと肩の上に落ちてきた黄金の髪で、はたと気づいた。あんまりにも天使化しているのが自然すぎて、通常形態に戻るのを忘れていたのだ。

 数瞬、迷い。元の黒髪黒目に立ち返ると子供の姿に戻った。本音で言うと見栄のこともあり大人の姿のままでいたいが、俺の本当の姿はこれなのだ。この手足の短い子供の形態が。


「……ええ、構いませんよ。鍵は掛けていないので入って来てください」

「はいっ、失礼します!」


 畏まった様子で静かに扉を開き、キビキビとした所作で入室してきたのは、ダークブラウンの髪を短く切り揃えた修道女だ。藍色の瞳に緊張の色はなく、白皙の美貌に生気が溢れている。

 エーリカ・シモンズだ。改めて見ると、愛国心の強い軍人みたいに硬質な印象を受ける。愛国心がそのまま俺への忠誠心に置き換わるのだとすれば、なんとも居堪まれない気分にさせられた。

 彼女は入室してくるなり部屋の構造を把握し、微かに不満そうな顔をした。敬愛する至高の主に相応しくない、質素過ぎる部屋だとでも感じたのだろう。手に取るように彼女の内心が分かった。

 一般的な範囲で小綺麗にしていて、日々を過ごすのに不足はない部屋なのだが。ともあれ子供の姿の俺を見て、目を瞬いたシモンズに対し声を掛ける。


「話があるんでしょう。どうぞ、こちらに掛けて」

「畏まりました!」


 促すと、西洋的に土足で上がろうとしてくる。しかしすぐさま俺が靴を脱いでいるのを見咎めると、慌てて靴を脱ぎ部屋に上がって、俺の示した対面のソファーへと腰を落とした。

 思っていたよりも注意深く、観察力のある動きだ。座ったままの俺を待たせまいと、テキパキとした所作で腰を落とす思い切りの良さもある。加えて全身から放射される敬意の念……フィフキエルでなくても気に入りそうな振る舞いだ。特に目下の人間から慕われたいタイプの人間なら、シモンズと相対して悪い気はしないと確信できる。


 背筋をピンと伸ばし、両手は膝の上にキッチリ置いている。視線は俺の目をしっかりと見据え、一ミリの雑念もない瞳をしていた。まさしく、絵に描いたような純粋さが形に成っている。だからこそ逆に気圧されそうで、俺は軽く咳払いをして緊張を誤魔化した。


「コホン。……それで、なんの用ですかシモンズさん」

「はい。実はエヒム様の胸の内をお訊ねしたく、こうして参上しました」


 胸の内? 意味が分からず無表情で見返すと、彼女は真っ正直に告げた。


「エヒム様の分身、フィフ様よりある程度の事情はお聞きしております。しかしフィフ様のご説明は些か端的に過ぎ、エヒム様が堕天を決意なさった所以は把握できておりません。このまま事情の把握を怠っては、今後私の不出来な行いによりエヒム様の思惑を妨げる結果に繋がる可能性もあると愚考しました。故に深遠なるお考えの一端を、この身に教示していただきに参ったのです」

「………」


 シモンズの言葉を、俺は俺なりに受け止めて意訳してみると。上司や会社の企画・方針を理解できていないから、きちんと説明してほしいというわけだ。

 なんてデキる女なんだ。まだ20歳そこそこに見えるのに、社会人としての心得をきちんと具えているとは……お蔭で相互の情報伝達を怠っている、俺の情けなさが際立っている。

 まともだ。シモンズは、かなりまともである。だからこそ心苦しい。しかし正直に全てを話すわけにはいかない俺側の事情も……ああ、いや……女々しいぞ、俺。何を無様な言い訳ばかり重ねている。腹を括るべきだ。いつまでも騙して上司面するなど、そんな恥知らずな真似をしては心が腐ってしまう。人と対するなら誠実さを忘れてはいけないはずだ。


 誠実であれ。誰よりも自分のために。自らにそう言い聞かせて意を決し、口を開いた。


「失礼ですが逆に訊ねます。シモンズさんはどのような話を聞いているのですか?」

「はい。御身が【教団】より離反し、今後は独自に行動する、その道に同道することを許すとフィフ様は仰りました。そして今後はあなた様をエヒム様、分身の御方をフィフ様と呼ぶようにとも」

「……それだけですか?」

「はい」

「……それをローゼンクロイツさんは拒んだ。だから殺したと」

「はい。それが何か? ……あ、今少し己の罪深さを思い知らせてから天誅を下すべきでしたか?」

「いえ……」


 衒いなく、淀みなく、疑いなく。まっすぐに応じる姿に、少したじろぐ。

 反抗は罪、従属こそ絶対という彼女の志操が伝わった。人の生死や殺害行為に、なんら忌避感を覚えていない今の俺が何かを言ったところで、シモンズには何も響かないだろう。

 まさしく愚問だったらしい。意味がなく、馬鹿丸出しの質疑だった。


「話を戻しましょう」


 俺は内心を表に出さない。不安はなかった、フィフが何も言わずにいたからだ。おそらく大丈夫なのだろうと自分に言い聞かせる。

 大丈夫じゃなかった場合は、覚悟を決める必要があるが。


「まずはじめに、私はあなたの知るフィフキエルではありません」

「………?」


 言った。が、反応は鈍い。いまいち理解できなかったのだろう。首を傾げてこちらの言葉の真意を探るシモンズに、俺は能う限り淡々と事実を重ねて伝えた。


「あなたの主人は既に死んでいます。私がエヒムと名乗っているのは、なにも【教団】から離反するから元の名を捨てるという意味ではありません。そもそも最初から別人だからです」

「……申し訳ありません。私の頭はそんなにデキがよくなく、仰っていることが理解できません」

「あなたの前にいる私は、フィフキエルの力を継承した、人間の魂を持つ別人だということです。私の分身であるフィフは、あくまでフィフキエルの人格を再現したコピーに過ぎない」


 俺は懇切丁寧に自分が何者なのかを説明した。人間だった時の名前、フィフキエルの死因、フィフキエルが属していた組織に戻らない理由、全てをだ。

 シモンズは黙って俺の話を聞いた。ゆっくりと俺の話を飲み込み、理解しようとしている。


「その上であなたに問います。あなたは私をどう思いますか? 本音で話して下さっても構いません」


 ここまで話したが、もしも・・・の場合はあまり考えない。

 なるべく何も考えず、頭を空にしてシモンズの反応を待った。


 数秒の沈黙が俺とシモンズの間に横たわる。たかが数秒が、いやに湿っていた。


 湿っている……? なんだ、と思う。重いのではなく、軽いのでもなく、湿った空気感。

 徐々に困惑が俺の胸中に満ちていく中、ややあってシモンズは――はらり、と落涙した。


「っ……?」


 ギョッとする。完全に予想外の反応だ。顔を伏せたかと思えばはらはらと透明な涙を流し出し、感情を沸騰させ嗚咽を溢したシモンズが、遂には蹲って号泣しだしたではないか。


「ぅっ……うぁぁ……ぁぁぁ……っ。ひっ、ひぃ、ぁぁあぁぁああぁ!」

「ちょっ、し、シモンズさん……?」

「わっ、わぁ……! わだじはっ! なんて無能なんだ……! ブィ、ブィブギエル様ぁ……!」


 濁点塗れで喚き、声を大にして、幼子のように泣くシモンズの様子に動揺させられる。

 なんだ、これはどういう反応だ、俺はどうしたらいい?

 どう声を掛けたらいいのかも判じられず、おろおろとしてしまう。泣いてる女性を慰めた経験なんてない、本当にどうしたらいいのだ。

 何もできずに口をパクパクさせていると、やがて涙ぐみながらもシモンズは顔を上げた。

 まっすぐに俺を見る目には、怒りも殺意もない。ただただ純然たる決意の光が宿っていた。


「み、見苦しいところをお見せして、申し訳ありませんでした……っ」

「え……ええ。……いえ、お気になさらず……それで、あなたは私をどう思いますか?」

「どう思うも何も、事実をそのままに受け止めたまでです」


 止まったと思った涙をまた流しはじめ、目を真っ赤にしながらシモンズは鼻水を啜った。


「ズズッ……ふぃ、フィフキエル様は、お亡くなりになられた……っ! わ、私が無能なばっかりに! それは理解っ、致しましたっ! です、が……でずがっ! だからこそ、フィフキエル様の忘れ形見であられるエヒム様にっ、私はたとえ地獄に落ちようとっ、永遠に忠義を尽くしますっ! そ、それが、私にできる、唯一の贖罪なのですぅ……!」


 わぁぁぁ! と。またもや号泣しだしたシモンズに、俺は呆気にとられてしまった。

 どうしよう。ちょっと、理解に苦しむ。あまりにも巨大な感情の奔流を叩きつけられ、どう受け止めたものか戸惑うばかりだ。

 似たような事例があれば理解しやすいのだが……ああ、そうだ。分かりやすい例がある。シモンズは例えるならば、戦国時代の大名に仕える家臣のようなものなのかもしれない。

 フィフキエルという主に仕える忠実な武将だ。しかしフィフキエルは非業の死を遂げてしまい、後にはエヒムという嫡男が残されている。シモンズという忠臣は、遺児であるエヒムを盛り立てる為に忠義を尽くそうとしているのだ。そう考えると、理解できる話である。


「……つまり、あなたは変わらず私のもとにいる、と?」

「ばいっ! わだっ、わだじは、エヒム様に、お仕えしますぅ……!」

「……私の中身は人間ですが?」

「関係、ありませんっ!」

「私はフィフキエルが望んで生んだ存在ではありません。それでも意思は変わりませんか?」

「当然、でずっ! だっで……だっで、フィフキエル様がいなぐなっで、エヒム様にもお仕えでぎなぐなっだら……わだじは、なぜ生きでるのが、わがりまぜぇん……!」

「………」


 流されるな。気圧されるな。冷静に、観察しろ。シモンズは嘘を吐いていないか? 俺を騙し、俺の不意を突いて奇襲をしようとはしていないか?

 まがりなりにもシモンズは【救世教団】にいたのだ。人造とはいえ悪魔という外的要因によって生み出された俺は、到底受け入れがたい存在のはず。

 そう思い、疑いの念を無理にでも持って注意深くシモンズの様子を観察するも、どう見てもシモンズが演技をしているようには見えなかった。俺の感覚的にも、信用できる気がしている。


 参った。


 どうやら俺とシモンズは、徹底的に相性が悪いらしい。客観的に信頼できる要素はないはずだが、今の俺はもう彼女をどうこうしようとは思えなくなっている。

 肩に乗っている黒髪を手で払い、俺は苦笑いを浮かべてか細い息を吐いた。


「……分かりました。では明日から私の部下として、私を助けてください」

「ばいっ!」

「また話をしましょう。あなたが落ち着いてから、ゆっくりと。今日はもう休んでくださいね」

「ばいっ! 失礼、じまずっ!」


 素直に応答して立ち上がったシモンズは、キビキビとした所作で玄関に向かい、ブーツを履いて退室していこうとする。

 そこでふと思い出したことがあって問いを投げた。


「……ところで坂之上さんはどうしました?」


 するとシモンズは振り返り、えぐえぐと泣きながら、はっきりと断言した。


「あの老いぼれば、いづが足腰立だなぐじで、エヒム様の眼前に跪がぜ、悔い改めざぜでみぜまずっ!」

「そ、そうですか……」


 どうやらあの老人は、殺意漲るシモンズを良いようにあしらったらしい。

 無事ではあるようだが、坂之上とシモンズの確執は……火種を撒いた当人、アグラカトラになんとかしてもらうとしよう。


 俺の部屋を後にしたシモンズを見送って、俺はぐったりとソファーに深く凭れ掛かった。


「……アクの強い部下は、お前だけでよかったのにな。山田くん」


 ポツリと無意識に漏らした名前に、俺は努めて気が付かないふりをした。

 明日から忙しくなる。俺も、もう寝よう。


 ――そういえば。


 俺はいつも寝る前に、していることがあったはずだが。

 はて……果たしてそれはなんだっただろうか。

 一瞬考え、思い出せないのなら大したことじゃないなと忘れることにした。






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