5.凌辱

「お兄ちゃん? お母さんが夕食持って行けって……」


 三奈か。いつも良い子づらをした三奈。今日も俺の部屋に飯を持ってやって来た。


「お兄ちゃん、少しは外に出た方が良いよ。日光に浴びるって、とっても体にとって良い事なんだから」


 何が体のためだ! 俺は体の健康になんて興味ねぇ!!


「何なら私も一緒にお散歩くらい行くよ?」


 三奈が顔を寄せてくる……。


 鬱陶しい。


 この何も汚れを知らないかのような笑顔を絶望の色に変えてやりたい。


「お兄ちゃん!? 何するっ……!!」


 俺は三奈の口を手で塞いで床に押し倒した。


「やめっ……いやっ……!!」


 そのまま三奈のシャツをびりびりに破いてやった。そして俺は、三奈を喰らい尽くす事にした。


「いやっ!!! やめっ……!!!!!」


 塞いだ口から三奈の叫びが漏れてくる。いいぞ、もっと叫べ。もっと泣け! 絶望しろ、この世を恨め。俺を恨め。俺の様な人間をこの世に生み出した両親を恨め!!


◆◆◆


「いつまで泣いてんだよ。早く消えろ」


 が終わると三奈は床にへたり込んだまま泣いていた。


「こんな事するなんて……酷い……お兄ちゃん……信じてたのに……」」


 誰が誰を信じるって!? 笑わせてくれるな。お前の理想のなんて元から存在しねぇんだよ!!


 これが俺の本性だ。血が見てぇ。絶望した顔が見てぇ。泣き喚け、この世の闇を感じて狂ってしまえ!!

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