楠落葉

楠木の葉が悪戯に散りばめられて

次の息吹が顔を出す


高架下の野花も行き交う

人の足元を見ては

揺らぐ風に温かさを知る


ひとふりの雨粒が溢れて

草露が振うと陽が照り

清和に触れる蠛蠓まくなぎが訪れる


錦玉羹きんぎょくかんの涼感に

次の期待を込めて

あの人への深謝を伝うる頃かな

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