清明

軒下から聞こえてくるは

玄鳥の親子

一斉に唄声呼んでは

大きくなぁれと成長を願う


鮮やかな草花の愛らしさに

集うは夢見鳥

翅を広げて微風の声に

ようようと答えては

天を仰いで時と過ごす


鴻雁こうがんの帰りし頃

ひと雨やめば晒す空の上に

薄雲立ちこめて 初めの虹を見る


かの乙女もまた淡き恋ひにて

誰かの筆に手を添える

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