第40話 ポルノ規制と表現の自由
少子化対策としてポルノというかアダルトコンテンツを規制してゆくのは悪くないかもしれません。日本の男女間の性行為の少なさは異常なほどです。それは裏を返せば自慰文化ということだと思います。自慰で満足すれば性的な交わりをもとめずパートナー探しの必要性が少なくなります。
その一方で性的コンテンツには性犯罪の抑止効果がある気がします。男性は精液が溜まってくると狂暴になります。それが生産性、創造性、勉学やスポーツにつながっていけばいいんでしょうけど、道徳が崩壊しつつある現在。個人主義の中で身勝手な性犯罪が増える危惧を感じるのは、根拠はないですが確信はあります。
男性には射精が必要です。女性が強くなってアプローチするだけで通報される危険がある世の中で、風俗は梅毒が蔓延しているし貧乏人には行けません。となると頼りになるのは性的なコンテンツ。つまりAVです。
2次元好きや1次元(小説)好きなら関係ないですが、しかし、日本は世界有数のAV大国ですから、やはり自慰の必需品として頼りにされているのでしょう。
もちろん出演者の女性の人権には配慮すべきですが、AV女優をやりたいという人がいるのだから、不本意な契約の予防だけしっかりしていれば自由にすればいいとも思います。
AVを規制する法律について何を心配すべきかと言えば、政府によるコンテンツ規制は「表現の自由」に関わるからです。
「表現の自由」の権利は、実は他の権利より格段に重要です。それは民主主義の根幹にかかわるからです。民主主義は現状では選挙によって維持されています。その選挙を正しく機能させるためには公権力が情報を規制することはあってはならないからです。
その一方で言論統制どころか「空気を読む」雰囲気がたやすくファシズム等の独裁を生むことにも警戒しなければならなりません。「正しい」意見しか主張できなくなれば、大衆はたやすく思想統制されてしまいます。SNSやポリコレを考えれば、いかに今危険な状態かわかるでしょう。「空気」「正しい」が炎上を産みます。「ポルノ=悪い事」を「誰か」の「正しい」価値観で定義していないでしょうか。
自由な言説、自由な表現があってこそ民主主義=基本的人権が守られると言う意味でたとえ些細であっても「表現の自由」が守られるべきです。もし前例を許せば理由があれば表現の自由を侵害してもいいということになってしまいます。その為には公権力の検閲はもちろんですが、SNSの空気も警戒しなければなりません。
政府によるポルノ規制については、そもそも悪いことを誰かの定義で決めてしまっています。言い換えれば誰かが勝手に「正しいこと」を定義すれば選挙、民主主義の維持に必要な「規制されていない情報」つまり「言論の自由」が侵害されます。
個人情報保護法なども国家の存続のための公共の福祉の要請で理解しますが、しかし、きちんと運用されているのか監視する第3者機関がないのはどうかと思います。
まして、性表現の規制に関して言えば公共の福祉の要請があるとも思えません。あるとすれば女性の人権保護でしょう。しかも、女性の人権保護といっても成人の契約行為です。民法上の取引で大切なのは「意思表示で契約が成立すること」です。この民法の要請まで無視してしまっています。
どちらかといえば、性表現については検閲以上になにかポリコレと環境問題は「空気を読む」雰囲気がきついですね。ポリコレ界隈や母親代表が騒いで正しい事を決めてしまっています。この雰囲気で急速にファシズムに向かわなければいいのですが。
むしろ、素直に「公共の福祉の要請から少子化対策として性行為を推奨します。だからアダルトコンテンツを規制します」と言ってくれたほうが私は納得いきます。
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