第14話 大丈夫か【昴 side】
このクラス受け持ちの担任に「委員長は遥のかきょーくらい」面倒を見てやる事と言われ、遥は撃沈してしまった。
よりによって二人とも、教室に釘付けで、だりあ(さん)一人で、呼び出しに応じるとは。酷すぎる。
で、仕方なく(だりあ(さん)の許可なく)だりあ(さん)が昴というバイク野郎に、今日の放課後、体育館裏に呼び出された事を、瑛一に教えた。
今、だりあ(さん)が昴を待ってるから、物陰に潜んで、「NO」を言う筈の、瑛一クンのだりあ(さん)を無ければ良いバイク野郎からの危険から、守ってあげて欲しいと、遥は瑛一に頼んだ。
そんなわけで、二人は放課後の体育館裏が、伺える場所に潜んで居る。
▼△
待ちぼうけを喰らって居るのは、だりあ(さん)だった。
昴とかいうバイク野郎は、登校が久しぶり過ぎて、担任に、つかまって居るのだろう?
目的が躰の関係も含めた男女交際なのは遥の予測だが、やり逃げの可能性もある。
授業も受けずにバイクを乗り回しているのは、人々には不良に見えるから。
あの日、泣いてた。
あの時、自転車置き場に、俺は居た。だから、副委員長を、見てしまった。
涙は一筋しか、こぼれなかったけど。先に、誰かに泣かされたのか、赤い目をしてると、想った。
副委員長の側に居る委員長は、本当に君の事を知っているのか?
それとも、幼馴染みでもある彼に、フラれたのか?
「待たせた」と昴。
「アンタを」泣いてるのを見た。
殺す泣き顔。心配でバイクに乗れない。
すると
「ナンパじゃなくて安心した」と、だりあ。「で誰よ?その泣き虫」
昴が「委員長とは」作り笑顔しかと、言う昴の頬がぱしん鳴る。
「瑛一の悪口は許さない」と、だりあは去る。
昴は頬をさすり、ぼやく。「ほっとけねー」タイプだと、言う声が瑛一と遥に届いた。
了
カクヨム版 瑛一が好き (スト漫のシナリオ) 宝希☆/無空★むあき☆なお/みさと★なり @nkomak
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