第18話 俺 to bay side touring - 1-

スマホのアラームが鳴り、目が覚める。

現在の時刻は9時。休日の為いつもより少しだけ寝坊をした。

だというのに俺は少々寝不足である。

昨日は、帰りが遅くなった上に風呂から出た後も、モカのとのことを考えていたら寝るのがすっかり遅くなってしまった。

モカと会う約束をしているため少しだけ早く起きた。

17時からバイトもあるし、一緒にいられる時間は限られてる。

だから余り寝坊もできない。


今日は、昨日の帰り際にバイクで出かけてみたいと言っていたので近くの海岸線迄行く予定だ。それほど遠くもないし、都市部の為超巨大ショッピングモールもある。遊ぶところや食事の際にも困らないだろう。


カーテンを開けると快晴の空が広がっている。

4月も後半のため日中は少し暑いかも知れない。

スキーニーパンツに、薄手のパーカー、その上にお気に入りのMA-1ブルゾンという往年のバイカースタイルに着替えるが、女性と出かけるのにこれでいいのかと少し悩む。が、他にカッコいい服があるわけでもないので諦める。


朝食にホットサンドを作り、コーヒーを入れ、朝食を摂る。


グローブも真冬の物から少し薄手のものを用意。

ヘルメットは、オフロードタイプだけどシールドが一体型になっているため視界が広く、状況によってはインカムも簡単に取り付けられるため、生徒会やカモガワバイクの面々との走行会の際は非常に役に立つ。やはり、made in Japanは最高だと思う。

これから先、モカとツーリングに行くことを考えると1セット新調しようかと真面目に考えるが…。

そんな機会が増えるかもわからないのに気が早いかと自分を諫める。


さて、モカを迎えに行きますか!


※ ※ ※


約束の時間より少し早く着いてしまったので、マンション敷地内に入り管理前にバイクを止めさせてもらいモカを待つ。


バイクが好きだという管理人さんとバイクの話をしながら待っていると、マンションのエントランスを走るモカが見えた。


管理棟につくなり「寝坊してしまいました…。」との自己申告があったが別に遅刻したわけでもないので気にしないでと伝える。


今日のモカはヘルメットを被るためか長い髪を一本に縛り、胸側に髪を垂らしていた。服装も俺と同じようなバーカーとブルゾン。それに昨日借りたパンツだ。あまりの可愛さに見とれてしまうも。

モカに呼びかけられ意識が戻る。

モカはあまりズボンは持っていないので今日は服も見たいと言っていた。今日の予定にモカのツーリング用品の購入が加わった。

また、借りたヘルメットもジェットタイプの為、顔がよく見えるのも素晴らしい!メット越しでも、すごくかわいいと思う。

モカをひとしきり褒めていると、モカからもお褒めの言葉を頂き、二人ともうつむき照れてしまう。

笑いながら「若いねぇ」などと言っていた、管理人さんとも別れを告げ、マンションの敷地から出たところでエンジンをかける。

モカにも後ろに乗ってもらい出発する。

走り出すが、背中に当たる感触が昨夜よりも薄着であるためか非常に生々しく感じてしまいドキドキしてしまう。バレたらキモイと思われるだろう。どうしようかと考えながらも目的地を目指す。


千葉都市部の海岸線をひた走り、超巨大なショッピングモールを目指す。

快晴の空の下、海沿いを走るのは本当に気持ちいい。

こんなに、楽しいツーリングも久しぶりだなと思った。

なるべく背中を意識しないようして、信号の度に少しだけ会話してというのがとても楽しい。モカも楽しんでくれているだろうか?

モカを後ろに乗せてこの道を走っていて昔、父とタンデムしてツーリングに連れて行ってもらったことを思い出した。

あの時はまだ小さかったこともあり、落下防止の為に抱っこ紐みたいなやつを付けられていたんっだよなww。

父さんの背中でかかったな。あの時も楽しかったな、確かラーメンらべてかったんだっけ。帰ったら、母さんと楓がずるいって拗ねるから夜もラーメンだったんだよな。2食続けて同じラーメンだったけど、みんなで食べるから美味しかったな。


大型バイクショップに到着しピットにバイクを停め店内に入る。

オープンしたばかりなので、お客は少ないなと見まわしていると、見覚えのある二人がいた。

モカにも二人のことを教え、声を掛けるか確認する。

するとモカが走り出しその人物に抱き着く。

「何してるの久美?」

「そっちこそ、何でバイク用品店にいるのよ?」

「おっす!久美、仁。お二人で買い物か?なかがいいなぁ?ww

もう、さっさと告白しちゃえよ?」

「揶揄うなよ。ハジメ、お前こそどうしたんだよ。孤独がトレードマークじゃなかったのか?しかもお前、なぜに加賀さんとデート!?」

そんなトレードマーク知らねーよ…。確かに君たちを遠ざけていたこともありましたけど。

「別にいつもボッチでいるわけじゃないぞ。それとモカの事知ってるのか?」

「あぁ。久美の友達だしな。お前のことも何度か相談されたし。何よりあれだけのスタイルと美貌だろ?学校内でも超有名人だからな!お前のこと気にしてるのは知っていたが、いつから二人で出かける仲になったんだ?」

モカのこと褒めまくってると、久美の眼がヤバいからその辺にしておけよ?

「落ち着け、モカとは昔なじみの友達だ。昨日再会したんだ。あとは割愛するし、後で久美にでも聞いてくれ。」

「ねぇ仁君?ちょっとこっち来てくれるかな?私とお話しましょ?」

「え?なんで?怖いよ?久美さん???」


頑張れよ。仁。

俺たちはいったん別れ、昼に合流することになった。












※ このお話はフィクションです。消防関連の事故を題材に取り上げておりますが日本からの災害派遣に於いて消防官(消防士)の死亡例はありません。実在のお店、メーカー、バイク・車も登場しますが一切、実在の物とは一切関係ございません。ご了承ください。


※ 物語が気に入ってくれましたら星やハート評価よろしくお願いします。

  書く時の励みにもなります。 ^^) _旦~~























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