生物学者

 官房長官は言った、

「次は生物学者に巨大生物を生物学的に分析してもらいます。」


 生物学者の山根博士が立ち上がって説明した。

「巨大生物の外見的観察の結果、ジュラ紀に生息していた恐竜に近い生物だと思われます。」

「また、ドローンによるサーモグラフィー観察では巨大生物の体温は周囲の気温より高く、哺乳類や鳥類と同じ恒温動物であると解りました。」

「この大きさの体格と恒温を維持する為には相当量の食料が必要と思われます。」

「今まで山中で生息出来たのは、何らかの原因で仮死状態であったと推測されます。」

「私の個人的意見ですが、この巨大生物はこのままだと近い内に餓死する可能性があると思います。」

「暫らくは、巨大生物を刺激せずに様子を観察するのが最善の策だと思います。」


「私は生物学上、この巨大生物の名前を形の似た恐竜から、『ティラノン』又は『アロン』と名付けたいと思います。」




 

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