第34詩 【独観察】



見わたせば空…………


 丘のない緑地(みどり)…………


原草豊かな光の茂み…………


 その静かなる幾千もの生命の宿り…………



巨きなる木は


面影に揺らいで目を閉じ


その木陰近くの緑の薄陰あたり


茂みの深みに気長にもぞもぞやっている


あれは野豚だな



  (口元に怪しげな含みがあり

   ニカニカと笑っているようだ)



空はますます青く膨らんで


反射鏡のようだ


光で溢れこぼれている



僕の心に映っている空も


やっぱりこんな青い空だ


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美碗(びわん) 夢ノ命 @yumenoto

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