戦争屋アルルカン編

予告 戦争屋アルルカン編

 善きこと、正しきこと。世の為、人の為……。


 そう唱えながら、どれだけの人々が犠牲になったか。光の当たらぬところ、影の中でどれだけの人々が苦汁の日々を送ったか。


 ――その男は知っている。世界を変えられるのは自分達だけだと。


 男は今日も笑い続ける。日の当たらない陰、決して正義とは呼べない場所で。

 笑って、演じて、立ち回る。煽り立て、動かし、そして操る。


『正義が悪を為した時、それを止められるのは誰だ。正義が悪を看過した時、それを咎めるのは誰だ』


『俺達だ。コヨーテの俺達だけが正義を裁くことができる』


 戦争屋アルルカンのリーダー、ジオラ・グレイはそう答えた。


 平和な街クレルモンに、コヨーテの牙が迫る。

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