きみの「ついで」が多すぎる
隣の家に住んでるノンちゃんは図々しい。
子供の頃から私の家に遊びに来てはあれもこれも「ついで」に頼む。
「ユキちゃん、そのえほん、ぼくも見ていい?」
「いいよ」
「ついでになかよくしてね」
小学生の時も。
「ユキちゃん、学校一緒に行こ」
「いいよ」
「ついでに手つなご」
中学生の時も。
「ユキちゃん、コンビニ行くの?僕もついてく」
「いいよ」
「ついでに彼女になって」
高校生の時も。
「ユキちゃん、辞書貸して」
「いいよ」
「ついでにちゅーしよ」
大学生の時も。
「ユキ、買い物行こ」
「いいよ」
「ついでに一緒に住も」
大人になってからも。
「ユキ、食器は僕が洗うからシャツにアイロンかけといて」
「いいよ」
「ついでに結婚して」
「ついででいいの?」
「だめ。お願いだから一生そばにいて」
ノンちゃんの「ついで」は本当に言いたいことの前につく言葉なの。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます