【Web版】極めて傲慢たる悪役貴族の所業

黒雪ゆきは

【キャラクター紹介】

※ネタバレ要素を含むので最新話まで読んだ上で見ることをオススメ致します。


※主要キャラクターが増える度に加筆していく予定です。



 〖ルーク・ウィザリア・ギルバート〗


 本作主人公。

 ギルバート侯爵家嫡男。

 属性:『闇』

 金髪金眼の眉目秀麗。

 誰であろうと見下した目をしている。

 好みのタイプは、些細な日常にも一喜一憂するような感情豊かで元気な子。

 この世界が前世で愛読していたラノベの世界であることを知っている。

 尚、原作知識はほとんど思い出せない模様。

 全てを与えられて生を受けた男であり、その大きすぎる才によって大抵のことは一切努力することなく実現可能という天才の域を超えた怪物。

 ゆえに原作においては傲慢不遜の極みであり、今世でも肉体の影響を受けている為その性格が完全に消えたわけではない。

 しかしそのせいで原作主人公に敗北してしまうことを知っているので、めちゃくちゃ努力している。

 ただ彼が“努力する”というそれだけが及ぼす影響は凄まじく、その反作用により自身が苦労する羽目になることもしばしば。

 魔法より剣の方が好き。

 剣を握らない日はほとんどない。

 その為、彼の外見や雰囲気からはまるで想像できないが、マメができては潰れを繰り返しており、掌の皮が厚く硬い所謂『剣士の手』をしている。



 〖アルフレッド・ディーグ〗


 ギルバート家に仕える執事でありルークの剣の師、そして元王国騎士団副団長。

 かつて数多の戦場で武勇を重ねた歴戦の剣士。

 白髪のオールバック、黒眼、鋭い目付き。

 老齢だが今でも剣の鍛錬を怠っておらず、その外見に歳ゆえの弱々しさは微塵もない。

 本来、彼は原作主人公の第二の師となるはずだったが、ルークの常軌を逸した剣の才を目の当たりにしたことで心を狂わされてしまい、ルークの側にいることを選んだ。

 それはこれまで彼が抱いていた信念や価値観が根こそぎ変わってしまう程。

 ルークが何を成すのか、それが『悪』であろうと見届けたいと思っている。

『才能ってなァ、神の気まぐれで配られてんだよ。そこに善人とか悪人とかねェのさ』



 〖クロード・グレイ・ギルバート〗


 ルークの父親。

 王に次ぐ領土を持つ大貴族の一人。

 顔立ちはとても彫りが深く、綺麗に整えられた口髭がその威厳を更に際立たせている。

 眼光は猛禽類のように鋭い。

 性格は極めて傲慢であるが、それだけ優秀な領主であることもまた事実であり、膨大な領地を完璧に統治している。

 そのため領民からの不満はほとんどない。

 子宝に恵まれないことが唯一の悩みだったが、ほぼ諦めていた時にルークが生まれた。

 この反動で超子煩悩となってしまう。

 それは彼がずっと内に秘めていた壮大な野心を失うほど。

 さらに、ルークが自身を軽く凌駕する程の才を持っているにも関わらず努力を全く怠らない姿に心打たれ、クロードの子煩悩は原作よりも遥かに悪化している。

 彼が明確な『悪』に染まることがあるとすれば、それはルークに何かあったときだろう。



 〖ザック・カリソン〗


 Aランク冒険者パーティー『灰狼の爪痕』の戦士を務める中年の男。

 短く刈り揃えられた黒髪。

 メイン武器はロングソード。

 幼少の頃から吟遊詩人の詠う冒険活劇が好きであり、『英雄』に憧れ冒険者となった。

 コツコツと努力を重ね培った実力と積み上げてきた実績に誇りを持っていたが、ルークという怪物に出会ってしまったことで自暴自棄となる。

 だが、同じ村の出身であり尊敬の念を抱いているアルフレッドの助力もあり立ち直ることができた。

 彼は今も剣を振っているだろう。

 その力がきっと誰かの助けになると信じて。



 〖アメリア・フォン・エレフセリア〗


 属性魔法研究局長であり、ルークに初めて魔法を教えた人物。

 属性:『音』

 その他にも魔法鑑定官、アスラン魔法学園特別講師など様々な肩書きを持つ。

 茶色の長髪、眼鏡。

 常に眠たげな目をしている。

 とても優秀な人物であることに間違いないが、魔法狂いな気質がある。

 ただ公の場では貴族としての礼節を弁えており、口調や態度を使い分けられるタイプ。

 髪なども普段はボサボサなことが多いが、綺麗にしなければいけない時はそうする。

 しかしルークの闇属性の発現を目の当たりにした際は、彼女にしては珍しいことにほんの少し粗相をしてしまった。

『───『闇属性』だァァアァァアァアアッ!!! やっべぇぇッ!! マジやっべぇぇッ!!』



 〖アベル〗


 原作主人公。

 黒髪赤眼、くせっ毛。

 優しげな目をしているが、その奥には彼の狂気を凝縮したかのようなドロリと蠢く『闇』がある。

 基本的に誰に対しても優しい。

 ただ少し気が弱いので相手の顔色をうかがいがち。

 他人の幸福を自分の事のように祝福できる心を持っている。

 強化魔法しか使えない。

 自身を限界まで追い込んでは魔法で回復するという狂気的な鍛錬の果て、理外の『魔法許容量』という力を手にした。

 これにより彼は強化魔法の重ねがけが可能なのだが今は全く使いこなせていない。

 凄惨な過去を持ち、それ故にアベルは強さを追い求めている。

 もう二度と大切なものを奪われないために。



 〖エルカ・アイ・サザーランド〗


 元王国騎士団団長でありアベルの親代わりであり剣の師。

 アルフレッドとは旧知の仲。

 後ろで結んだ薄紫色の髪、紫眼。

 心の強さが何よりも大切であり、剣の腕は後からついてくるものというのが信条。

 ルークの常軌を逸した才覚を目の当たりにした上でその信条が曲がらなかったことからも、彼女の心の強さは本物であると言える。

 アベルのことを我が子のように大切に思っており、取り憑かれたように強さを求める姿を見る度に葛藤している。



 〖リリー・エイクリル・ラムリー〗


 アベルのそばにいる少女。

 ラムリー子爵家次女。

 属性:『水』

 金髪水色眼。

 ウェーブのかかったミディアム。

 気が強いがその内面は乙女そのもの。

 王都の街並みが好き。

 元々は平民を見下す貴族らしい貴族だったが、アベルと出会い共に時間を過ごすようになったことでゆっくりと変わった。

 何かと無茶をしがちなアベルを常に気にかけており、傷つく姿を見たくないと思っていたが今は応援することを決めている。

 アベルは何かに集中すると周りが見えなくなるので、自分がそばに居てあげないと駄目であると思っている。



 〖アリス・ルーン・ロンズデール〗


 ルークの婚約者。

 ロンズデール伯爵家長女。

 属性:『氷』『毒』

 透き通った銀色の長髪、切れ長の碧い眼、きめの細かい色白の肌。

 容姿だけで言うなら絶世の美女。

 ただし、初対面でルークは美人特有の冷たさのようなものが強いと感じている。

 加えて二属性を発現させた才女でもある。

 正しく才色兼備を体現した存在。

 しかしその内面は、他人を見下し苦しむ姿を見て微笑むような嗜虐心に満ちている。

 ……ただ、色々な事がありルークに対してのみ被虐趣味となっている。

 彼女がルークに対して抱く感情は清く美しいものではなく、もっとドロドロとしていて悍ましい『依存』や『狂愛』といったもの。

 意外にも様々な不幸を経験しているアリスだが、今はなんだかんだ幸せを感じている。

『……ハァハァ』



 〖ヨランド・エリアス・ロンズデール〗


 アリスの兄。

 ロンズデール伯爵家嫡男。

 属性:『磁力』

 銀色の髪、切れ長の碧い目、透き通った白い肌、とても端正な顔立ち。

 容姿だけで言うなら非の打ち所がない美男子。

 誰に対しても笑顔で分け隔てなく接している。

 しかしその内面は生粋のシスコンでありドMという変態そのものであり、他の人間を著しく知性に劣った生物として見下している。

 加えて、その人間離れした頭脳によっていとも簡単に人心を掌握できてしまい、己の目的の為ならば一切の罪悪感を抱くことなく利用する外道。

 アリスをドSに育て上げるという世にも悍ましい光源氏計画の実行犯。

 ただ、妹の幸せは願っている。

 ルークの化け物の如き才覚を見抜き、認めているのでアリスに相応しいのは彼しかいないと確信している。

 そのため現在はルークに取り入ろうと画策中。

 余談だが、原作において彼は地の文でほんの少し登場する程度である。

 アリスがここまで変えられることがないままルークが実家に引きこもってしまうからだ。

 この事実だけでも、ルークが“努力する”ことの及ぼす影響が如何に大きいかが分かるだろう。

『……ハァハァ』



 〖ミア・クライン・レノックス〗


 アリスの顔見知り。

 レノックス伯爵家三女。

 属性:『雷』『鎖』『治癒』

 ダークブラウンの髪。

 内巻きボブ、赤みの強い桃色眼。

 小柄、いろいろと小さい。

 それは彼女にとってとてつもないコンプレックスなので、お風呂上がり鏡を見ては『大きくなれ〜、大きくなれ〜』と念じている。

 同じ伯爵家ということもあり、アリスとは幼少の頃からパーティー等で度々顔を合わせている。

 そのため、嫌でもアリスを意識してしまい自分と比べてしまいがち。

 能力的な部分も、身体的な部分も。

 誰にも打ち明けていないが、アリスが婚約したと聞いたときはめちゃくちゃ焦った。

 精神的な面では未熟なところが多いとはいえ、彼女が類稀なる魔法の才を持っていることは疑いようがない。

 実際、原作においてミアは『魔法騎士』へと至る者の一人である。

 しかし、眼中にもない相手に敗北しかつてないほど心が弱っているところをルークにつけ入られてしまい、ミアは自ら彼の『駒』となる道を選んだ。

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