4. 因果関係と相関関係を区別する。
あることが原因となって、結果として別の事が起きる。
こうした原因→結果の関係を「因果関係」と呼ぶ。
例えば、空手部の練習で疲れて部屋にはいった時に
「ぬわあああん疲れたもおおおおん」と発言した。
これが因果関係が成立している出来事だ。
一方、「野獣先輩とソファ」「ヤクザと黒塗りの高級車」この例のように、二つの事柄の間に、何らかの事象や
この相関関係と因果関係は、度々問題になることがある。
それは両者の関係性の区別が一見するとやりづらいからだ。
例えばこういった具合だ。
ある出来事Aが発生した時に、ある出来事Bが起きやすいとしよう。
まず一つ目の関係性は「まったくの偶然」だ。
「変態土方の事を思い浮かべると、いつも土方の兄ちゃんから電話がある」
これはほとんどの場合偶然だろう。これは相関関係だ。
二つ目の関係性は「直接の原因」だ。
黒塗りの高級車にぶつかったからヤクザに絡まれた。
なぜヤクザに絡まれることになったのか?それは高級車にぶつかったからだ。
これは疑いようもなく因果関係だ。
三つ目は「BがAの原因」である場合だ。
「ハッテン場のある河川敷には変態土方がたくさんいる」
これからは、ハッテン場があるから変態土方がたくさんいるのではなく、変態土方が多いからハッテン場ができたという、発生の順序が考えられる。これは因果の逆転だ。
そしてもう最後に、これらを踏まえたうえで、小説の面白さとして使いやすいのが、
「AとBの共通原因のCが存在する」というものだ。
例えば、「INM語録を使うとホモが増える」という出来事には、
「ホモが常に数を増やそうと獲物を狙っている」という共通する出来事があるのだ。
物の例えだ。本気で言っているわけではない。
物語において、陰謀を最初に隠しておいて、どんでん返しとして出す構造、それは単純化すれば以上のような構造だ。
もっとも気にかけておきたいのは、「共通原因」の存在と妥当性だ。
そして登場人物には、思い込みや既成概念の殻を打ち破るイベントや広い視野を持つ能力や、仲間が必要になる。
そしてこの共通原因の掘り下げを行えば、世界の解像度は上がっていく。
「AがBの原因そしてCがある」世界観設定を作るコツはこれだ。
この関係性さえ守って、何故?を追いかけていけば良い設定がつくれるだろう。
まとめだ。
因果関係と相関関係は混同しやすい。因果関係は遡れるが、相関関係は遡って行くと、その関係が破綻する。以上だ。
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