彩雲華胥 ー人物語ー

柚月なぎ

紅鏡 金虎の一族


無明むみょう 

十五歳/身長159㎝/四月生/第四公子


髪/黒髪 ・・・腰くらいまでの長い髪の毛。先の方がクセ毛。


頭の上で赤い髪紐で適当に括っていることが多い。他には左右ひと房ずつ赤い髪紐を編み込んでひとつに纏め、他は背中に垂らしている。

もしくはその垂らしている分も纏めて括る。


その時の状況によって髪形は良く変わるが、基本は頭の上で括り、背中に垂らしていることが多い。毛量多め。


瞳/翡翠色・・・母親似の大きな瞳。


容姿・・・物語序盤は額から鼻の先くらいの大きさの白い仮面を付けているため、噂では醜い顔だとか、呪いを受けているとか、散々な言われよう。


唯一見える唇は、紅を塗っていないのに艶やかで薄赤色の綺麗な形の唇。化粧をしていないのに色白で艶やかな肌。背丈は同じくらいの少年の中では平均より低め。


女装をしても違和感がないため、少年であることを知らない者は言わなければ誰も男だとは信じてくれない。声は少年にしては高く、少女にしては低い中性的な声。


人物詳細・・・第二夫人藍歌らんかの子。特定の人間にのみ素の自分を見せているが、れ者を演じることを楽しんでいる節がある。


生まれてすぐに霊力を封じるための仮面を付けさせられ、邸からほとんど出ず、母である藍歌らんかとふたりで過ごすことが多い。


本家に足を踏み入れることを禁じられており、祭事や各一族の集まりなどに姿を見せることも許されていない。


親族や従者、各一族の者たちには、ちょっと頭があれな第四公子とか、痴れ者の公子とか、とにかく不名誉な名の轟かせ方をしている。


突然歌いだしたり、踊り出すのは日常茶飯事で、適当な笛を吹いたりもする。人をからかったり、怒らせたりするのが得意だが、わざとそうしているのであって他意はないが、反応を楽しんでいる。


公子でありながら、普段は金虎きんこの従者が纏う黒い衣を纏っている。自分がそういう扱いを受けている事に対して、特になにか思うこともなく、まったく気にも留めていない。


普段は笛を吹いて過ごしたり、書物を読み漁ったり、新しい術式や符術を考えたり、ガラクタを作ったりしている。術士としての修練は受けさせてもらえないため、ほぼ独学で術を学び、研究している。


符術や術式が得意。呼吸が霊力と繋がっており、息を吹きかけることで発動する。笛の音色で術式を操ることが多い。


ふた月だけ早く生まれた義兄である竜虎りゅうこと共に、こっそり妖退治をしている。


宝具/横笛(赤い紐飾りが付いている) 名/天響てんきょう 


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竜虎りゅうこ

十五歳/身長168㎝/二月生/第三公子


髪/黒髪 ・・・頭の上できっちりと髪をまとめ、銀色の飾りで解けないようにとめている。長めの前髪は丁度真ん中で分けられている。


瞳/紫苑色・・・切れ長で凛々しいが、幼さが残っているためキツイ印象はない。


容姿・・・形の良い額と整った顔立ちがより秀麗さを際立たせている。母親似。根が真面目なため、容姿にも優等生さが滲み出ている。


声は低くはないが、よく響く。突っ込み役なのでよく通る声。袖と裾に朱と金の糸で複雑な紋様が描かれた白い衣を羽織っている。


幼い頃から修練を受けているので、中肉中背でどちらかといえばすらりとしているが、ちゃんと筋肉は付いており腹筋も割れてる。


人物詳細・・・三つ上の兄虎宇こうと、三つ下の妹璃琳りりんがいる。第一夫人姜燈きょうひの子。


基本は几帳面で真面目。自己分析を常にしているような性格だが、無明むみょうの影響を受けまくっているため、ある程度の規則違反はバレなければ問題ないと思っている。


母の所業に表立っては何も言えないが、実のところ腹を立てている。無明むみょうのよき理解者でありたいと思っている。


十二歳にして霊剣を生み出し、その才能を開花させた。一族の直系でも一部の者だけが使える、どんな術式も例外なく無効化させる特殊な能力を持つ。


武術や剣術に特化しており、逆に符術などはあまり得意ではない。無明むみょうとはある意味自分の得意不得意を補っている関係。義兄弟ではあるが、親友のような存在。


誰とでも仲良くなる無明むみょうを心の底から心配している。


霊剣/王華(細身の霊剣)


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飛虎ひこ

三十八歳/身長182㎝/七月生/宗主


金虎きんこの宗主。普段は威厳のある若宗主だが、子供たちには甘く、特に無明むみょうに期待と信頼を寄せている。


皆の前では冷たい態度を崩さず、宗主として的確に指示をし、紅鏡こうきょうの地を守っている。


藍歌らんか無明むみょうの前ではどこか頼りない父で、弱音を吐きに来ることが多い。背が高く程よく筋肉がついており、武術に長けている。良く響く低い声。


術士たちが手に負えない怪異に対しては、自らが出向く時もある。


二つ上の兄がひとりいるが放浪癖があり、今も国中を妖退治しながら転々としている。数年に一度戻ってくることもある。


紫苑色の瞳。黒髪はしっかり頭の上で纏めている。皆の前では厳しい表情をしていることが多いため、怖い印象を受ける。実のところは優しく賢明な性格。


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姜燈きょうひ

三十六歳/身長167㎝/十二月生/第一夫人/虎宇こう竜虎りゅうこ璃琳りりんの母


宗主付きの護衛術士であった父と母をもつ。両親ともに今は隠居して金虎きんこの術士たちの指南役になっている。


兄がふたりおり、どちらも有能な術士として活躍している。代々術士の家系で、名家の出。


十代の頃、自分自身も術士として妖退治をしていた時、飛虎ひこに命を救われる。その後第二夫人として嫁ぎ、虎宇こうを生む。


第一夫人だった蘇陽すよう亡き後、第一夫人となる。


身長も高く迫力美人で、性格はかなり厳しい。紫苑色の細い瞳。黒髪はいつも綺麗に結い上げ、繊細な細工の簪を挿している。紫色の衣を好んで纏うことが多い。無明むみょうを嫌悪している。


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藍歌らんか

三十一歳/身長158㎝/六月生/第二夫人/無明むみょうの母


翡翠色の大きな瞳。艶やかな長い黒髪を飾る赤い花の髪飾りがとてもよく映え、薄化粧だが十分整った美しい容貌をしている。


童顔で二十代前半くらいの見た目。琴と舞が得意。神子の血を引くと言われている、光架こうかの民の長の娘。里のことは何も話せないため、家族構成などは不明。


十五の時に奉納舞のために紅鏡こうきょうを訪れた際、飛虎ひこに見初められ、第三夫人(のちに第二夫人)となる。


穏やかで笑顔の絶えない、少女のようなあどけなさを持つ。普段はおっとりしているが、聡明で、読めないところがある。


無明むみょうのことを一番に考えているため、自分が何をされても、言われても、特に何とも思わない。


宗主とは相思相愛。術などは使えないが、霊力は高く、毎年行われる奉納祭では舞役を続けている。


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蘇陽すよう

二十四歳(病死)/身長160㎝/十一月生/元第一夫人/虎珀こはくの亡き母


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虎珀こはく

二十歳/身長170㎝/三月生/第一公子


四歳の時に母を病気で亡くす。それ以降は叔父である周芳しゅうほうが、我が子のように世話を焼いてくれた。


幼い頃から病弱だったため、あまり武術の修練を受けられなかった。細身で色白。紫苑の瞳。母親似。


穏やかで落ち着いた性格。怒ったところを見たことがないというくらい、いつもにこやか。冷静で聡明なため、宗主に信頼されている。無明むみょうのことも分け隔てなく可愛がっている。


長くて細い髪の毛は軽く結い、背中に垂らしている。母の形見である銀の腕輪を肌身離さず右手首に付けている。


義弟の虎宇こうに対しては、いつか誤解が解けて仲良くなれないかと常に模索している。


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虎宇こう

十八歳/身長178㎝/五月生/第二公子


母の影響を受け、自分より下の者に対する態度が酷い。よく癇癪を起すが、その原因はほとんど無明むみょうである。


敵が多いが、意外に味方も多い。術士としての才能は申し分なく、周りの術士たちには尊敬されている。


父親似で体格もよく、武術に長けている。

妖退治もすすんで行っており、向上心もあり、意識も高い。宗主になるための努力は怠らず、自分にも他人にも非常に厳しい性格。


とくかく無明むみょうが気に入らないため、無明むみょうが絡むと必要以上に平常心を失いやすく、暴言を吐きまくる。


第一公子というだけでもて囃されている、虎珀こはくも気に入らない。事ある事に嫌みを吐き捨てる傾向がある。


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璃琳りりん

十二歳/身長152㎝/七月生/公女


歳の近い竜虎りゅうこの後ろを付いて回ることが多い。


無明むみょうに助けられてから、無明むみょうに対する評価が上がり、意識するようになる。


素直じゃない性格のため、好きな相手に対して口が悪くなってしまう。無明むみょうの境遇に対して同情しているが、本人が何とも思っていないため、やりきれない思いでいる。


術士としての修練はしておらず、特殊な能力もないただの少女。


紫苑色の大きな瞳。綺麗に整えられた黒髪は肩の辺りまであり、薄紫の花が付いた髪飾りを付けている。


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