第3話A型作業所みらいずへの就職

S松戸に移ってしばらくは貯金を取り崩してやっていたのだが、貯金も底をつき生活が苦しくなってきた。そこでエミさんと相談支援専門員に相談をして、北小金のA型障害者就労を紹介してもらった。


1日4時間、月23日労働。盆も暮れもなく働き続ける作業所だった。給料は最低賃金で賞与もなし。だいたい月給8万くらいだった。

仕事の内容は、食品工場でオイシックスの下請けとして、食材キットを作っていた。


A型作業所は北小金のほかに、南柏、新松戸、馬橋、常盤平などに事業所があった。職員、利用者合わせて最盛期は100人近くいたと思う。それが松戸市二木(ふたつき)の食品加工工場に一堂に会していた。


お金が目的で始めた仕事だったが、元来人間好きの豪志。次第に職場の人間関係の面白さにのめり込んでいった。


仲間はすぐにできた。知的障害者のサワノさんシズヤさんの50代コンビ。精神障害身体障害両方ある40歳のヨネダ君。そして、ワタさんことワタナベさん、35歳。ワタさんはのちに大親友になってゆく。

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