第4話 転生

「ミリア殿」

「はい?」

呼ばれて目を覚ます

視界に移るのは7人の神の顔


そう言えば転生…

「そうね。完了したわ」

女性が嬉しそうに言いながら私が体を起こすのを手伝ってくれる

伸ばした自分の細い腕に驚いた

透き通るような白い肌

元々あった傷もムダ毛もなし

目に映る足も同様だった

これは顔が滅茶苦茶気になるやつかも

「鏡、あるわよ?」

当然の様に指し出されてそこに映し出されたのはきれいな女性

シルバーパープルの髪にアメジストの目、小さくシャープな顔立ちにくぎ付けになる


「気に入ってもらえたかしら?」

「…これはこっちでは一般的な容姿?」

「そうねぇ…髪や目の色は珍しくないけど、注目を浴びる程度には美人かしら」

「そう…」

ブスよりはいいけど目立つのは嬉しくないかも…


「目立ちたくない時は認識疎外の魔道具を使えば大丈夫よ。それもちゃんとアイテムボックスに入れてあるから」

アイテムボックス?本に出てたやつかな?でも機能はまちまちだったような気が…

容量は勿論、出し入れする物の大きさがバッグの口に入るものだけって制限があったり、時間経過に関する違いがあったりしてたっけ

私のはどんな機能何だろう?

「ミリアのアイテムボックスは空間魔法型と呼ばれるものだ。容量や収納する物のサイズは無制限、インベントリ…格納物の閲覧機能と時間停止機能が付いてる」

「出し入れの時は『収納』か『取り出し』と念じるかイメージすればいいわ」

おぅ…あり得ない機能がふんだんに詰まったアイテムは本当に有るんだ…

作者たちの妄想力と言うか想像力は伊達じゃないってことね

「生物を収納したい場合はインベントリに入ってるマジックバッグの方を使え。そっちはインベントリや時間停止機能が付いてないただの“見た目よりでかい入れ物”だ」


「さてミリア殿、改めて我々の自己紹介をさせてもらおうか」

「その前に1ついい?」

私はずっと気になっていたことを伝えたい

「なにかな?」

「私の事はミリアと呼び捨てで…殿とか付けられると気持ち悪い」

そう言うと神々が笑い出す

「分かったではミリア、我々の自己紹介をしてもいいかな?」

とりあえず頷いた


「私は主神、創造を司るパーシェだ。創造と時空魔法を与えた」

「4神の1柱で大地の神メルテルよ。地魔法と木魔法を与えたわ」

「同じく火の神カンバル。火魔法を与えた」

「同じく水の神ドイセン。水魔法と氷魔法を与えた」

「4神最後の1柱、風の神キュリーよ。風魔法を与えたわ。カンバルの火魔法があるから雷魔法も使えるわよ」

「2神の1柱、光の神ジュノーよ。光魔法と回復魔法を」

「2神の1柱、闇の神カシオン。闇魔法を与えた」

7人が順に告げる

不思議なことに1度聞いただけで全て記憶されていく


「我々が愛し子と決めた時に与えることの出来るスキルは全て付与してある。同時に11の下位神が与えることの出来る特性もマスターレベルで付与されているはずだ」

「ステータスと頭の中で念じて」

メルテルの言葉に『ステータス』と念じる

すると目の前にモニターのような画面が表示された

その現象に驚かなかったのは、やはり小説の知識のおかげだろうか…

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