第2話 これから

「ミリア殿心より謝罪する」

パーシェの言葉に他の6人も座ったままではあるが頭を下げた


「…過ぎたことはもういいです。私は元の世界に戻れるの?」

神だというなら戻して見なさいよと思いながら訪ねる

「それは不可能だ。地球は我々が管理する世界ではないため、輪廻を外れた魂を戻すことが出来ない」

「じゃぁ私はこれからどうなるの?」

「我々の管理する世界で1つだけ特殊ではあるが転生させることが出来る世界がある」

「特殊?」

「そもそも世界を移る方法は2つある。1つは召喚による別の地への転移だ。この場合、姿かたち、記憶全てが元の世界のまま場所だけ移動することになる。その際に神々のギフトとしてスキルと呼ばれる特殊技能やアイテムと呼ばれる役立つ道具を与えることがある」

「もう1つは転生。死を迎えた魂がその世界の輪廻から外れて別の世界の輪廻に組み込まれるの。新しい世界で新たに生を受けるけど、神々のギフトとして元の世界の記憶を残すことがあるるわ」

「ミリア殿にはどちらも当てはめることが出来ないが、我々の力を合わせれば18歳の成人を迎えた女性として転生させることが出来る」

「それが特殊な転生ってこと?」

「そうだ。ただし肉体を我々の神力で新たに作り、そこにミリア殿の魂を移すことになる。そして送れる世界は勇者召喚を行ったパルシノンのみだ」

神々は代わる代わる説明をしてくれる


「どうしてその世界だけは可能なの?」

「本来我々はそれぞれの世界に住む全ての人やモノに直接干渉することが出来ない」

「でもパルシノンだけは愛し子に直接働きかけることが出来るわ。愛し子は私達それぞれが選べるの。同時に持てるのは2人までという決まりがあるけど、直接姿を見せたり話したりすることが出来るのよ」

「ミリア殿を我々7人の愛し子とすることで特殊ではあっても転生は可能になる」

何となく理解は出来た

でもあまりにもこちらに利がありすぎる気がした


「…見返りは何?たった1つの魂くらい捨て置いてもいいはずよね?それこそ破滅の世界にほりこんでしまえば誰にも気づかれないし証拠隠滅もできる。それにもかかわらず愛し子として転生させようとする理由は何?」


私はこれまで大量の本を読んで来た

幼い頃から本の虫で父の真似事で速読をマスターしてからさらにそれは加速した

小学校に上がってからは視力回復のトレーニングを受けた副産物でフォーカスリーディングもマスターしてる

1日に5冊は軽く読めるおかげであらゆるジャンルの本を読んで来たんだもの

中にはライトノベルなんてものも含まれてる

小説の中の話だと思ってたし様々なケースがあるとはいえ作りものだとしか思ってなかったけど、実際この身がそんな世界に入るなら小説の答え合わせをするのも面白いかもしれない

まぁそれはともかくとして、小説でもビジネスでも与えられるだけで終わるものは皆無だということは知ってる


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