第10話 マシュマロを食べたい

 2022年12月7日。

 すっかり、冬だ。


 僕は現実世界の街を歩きながら、寒さに震えていた。コートは着てきたのにマフラーを忘れたのだった。頭の中であたたかいものや熱いものを思い浮かべて極寒に対抗する。

 炎上。

 松岡修造。

 ヌクモリティ。

 エッチコンロ。


「帰ったらなんか火でもおこして、あったまりたいな……」


 れーちゃんに相談したら謎のいんたーねっとぱわーで暖炉とか出してくれないかな。ドラえもんか?

 暖炉……

 暖炉か……


 僕は北欧とかの家でグランマと過ごす穏やかな冬の日みたいなイメージを思い浮かべる。時折ぱち、ぱちと弾ける薪の音。暖炉のそばで編み物をするグランマに、おとぎ話をせがむのだ。そして甘いおやつが食べたくなったら……

 暖炉の炎でマシュマロを焼いて……


「あ~……マシュマロ食べたいなあ……」

「というわけで、どくしゃの、みんなたちから、ましゅまろを、ぼしゅうします」

「自然な導入なんだね」

「ましゅまろの、せつめいよろしく、あいちゃん」

「ふぇっ!? ぼ、ぼぼボクが!? わ、わ、わかりました……。え、ええと……いま、回答を生成しますね。……ん、んんっ、んんっ。

 マシュマロ(匿名メッセージサービス)とは、匿名でメッセージを受け付けることのできるWebサービスです。ユーザーはメッセージの窓口を設定し、その窓口には、誰もが自由に匿名でメッセージを送ることができます。送信されたメッセージはネガティブや性的な要素を含んだ内容を除外するようにフィルタリングされたのち、受信者に届きます。そのため、ユーザーに誹謗中傷が届くことはありません。このサービスは『世界はもっとマシュマロを投げ合うような安全さで満たされるべき』という思想で作られています。

 この回答はいかがでしたか? ぜひフィードバックを送信してください。皆様からのフィードバックは、システムの改善と安全性の向上に役立ちます。」

「急にChatGPTになるじゃん」

「とにかく」


https://marshmallow-qa.com/kagiro_?utm_medium=url_text&utm_source=promotion


【2022/12/25追記】マシュマロ募集は締め切りました。ありがとうございました。


「↑に、とんでみろ」

「あー、読者のみなさんにはお暇な時に↑のURLに飛んでいただいて、『匿名でかぎろとニートとれーちゃんとあいちゃんさんにメッセージをおくる』の下の欄にメッセージを入力して送ってもらえれば、僕やれーちゃんやあいちゃんがそのメッセージを読みますので、よろしくお願いします。会員登録とか必要ないので気軽にどうぞ。あっもちろんメッセージ読んで答えて食べてる様子は本作にマシュマロ回として掲載するみたいです! 次回がマシュマロ回になるのかは知らないけど!」

「まっしゅまっろ、まっしゅまっろ」

「めっちゃウキウキしてるんだね。メッセージ内容は何でもいいかな? 『今日寒いねー』とかでもいいし」

「めっせーじの、ないようによって、ましゅまろの、あじが、かわるんご」

「よくあるパターンだね」

「ひとり、なんこでも、うけつける。いっぱい、たべたい」

「年内には食べたいね。何個もらえるかな。楽しみだね、ふたりとも」

「にゅふー」

「れーちゃんがガチでめちゃめちゃ楽しみな顔してるんだけど」

「あ、あはは……ぼ、ボクも、食べたい、です。あたたかい火にあたりながら……、だ、大好きなおにーさんと、いっしょに……♡」

「やばい」

「どくしゃ、よろしくなー」


 よろしくお願いします(作者)

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