【恋の短文シリーズ】夜な夜な変身ヒロインコス着た、好色愛人【全身性感】アナテラスと名乗る変人が部屋に忍び込んで誘惑テレパシーにツッコミを続けるが…もう(夜)遅い(からやめてくれ)
俺の夏休み 8月10日とうとう自己紹介を始めた…一度されたんだけどな。1年の時と、この間
俺の夏休み 8月10日とうとう自己紹介を始めた…一度されたんだけどな。1年の時と、この間
私の名前は吉川
「皆さん下がってなさい。3分以内で終わらせるわ」
如何なる権力にも靡かぬ日本有数の組織『不知火』の傘下、来栖川重工という軍需産業を生業とした企業の最新の科学技術の施されたスーツを纏う。
ビキニ部分だけ厚みの増した光沢のある科学繊維、各部位には光の筋が光る白の全身タイツに、張り付くようなグローブとブーツ、目の部分だけ透過した白銀のマスク。背中の薄型バックパックから小型通信機、状況モニターを映し出すプロジェクター機器等を全身に張り巡らせる。
―――イクエ、準備完了…感覚全開、いける…―――
(アマデウス!今日も全力で行く!感知と洗脳はよろしく頼むわ!)
私が持って生まれた力、それは世に何千とある異能と呼ばれる力を知りうる限り使いこなし、更にそれを幾つも同時に使用可能という特権。
そしてもう1人のワタシとも言える、洗脳を得意とし、時としてオペレーター的役割を、戦闘ではイクエという肉体全身の感覚と身体能力を洗脳力により数十倍に跳ね上げる生まれた時からのパートナー『精神生命体アマデウス』
その2つの能力を使う時、私の全身が七色に光る。
権能と呼ばれる私だけが持つ能力で具現化させた攻守共に可能な手甲と足甲。
右手には七支刀と言われる7つの刀身が一つの柄から発生する刀、左手には勾ノ玉鎌という精神を刈り取る鎌。
そして身体中を締め付けているベルト状の装飾が背中で広がり流れる髪は黒から金に変わる。
さながら翼の様な形に揺らめき全身の虹色の発色から言われた名称…それが…
「我は!
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「と、いう事で半数以上は投降、他は洗脳済み。他はどうするか、棺にまかせるわ」
来栖川棺…黒を基調としたコート型の軍服に身を包んだ私の上司がプロジェクターに映る。
腕を組み、ニヤリと笑う。とても嬉しそうだ。
「敵対組織の日本支部…小規模の暴力団クラスの武装とはいえ…異能持ちがいた。それでも数分で鎮圧か…相変わらず仕事が早いな…まったく、イクエは能力無く失敗を繰り返した私の数少ない宝物だよ」
「聞く人が聞いたら勘違いするわよ、異能の敬天や死天、棺の国は全員…いや、来栖川の関連団体全てを貴方のカリスマ一つでまとめているのよ。全員が貴女を誇りに思っているわ。もうちょっと自信を持ちなさいよ」
「ふふふ…イクエは今、18歳か?10近く下の小娘に言われてしまった、ふふふ…来栖川か…それでも未だに不知火内の序列で言えば千代は越えていない、良くみて序列2位・獅子川と同列だ…孫一様にいつ近づけるのやら…」
「千代さんは孫一様…つまり御館様の代行で奥方なんだから流石に無理「無理じゃない!」
被せ気味に否定してきた…この棺とは付き合いが長い、上司で身元引き受け人ではあるが友人でもある。
私は関西のある地域に巫女として暮らしている所を、不知火…に吸収される前の組織『棺の国』という戦国時代から続く名家の子孫、稀代の悪辣と言われる来栖川
現在は不知火という組織の異能集団、名は『敬天』という、異能や異能を越える権能を持つもの達の実質トップとして活動している。
何故トップかと言えば私の異能を越える能力…権能と呼ばれる力の中でも、現代では最も有益な『洗脳』である事。
他に権能が使える者は日本だけ3人いるが、それはまたの機会に説明しよう。
異能集団と言ってもこの現代日本において同じ異能でない限り、小規模組織など敵ではない。
無論、妖怪や化け物の類は存在する訳もなく、私の相手はもっぱらこの国を脅かすようなテロリストや犯罪者、そして不知火と敵対するものに限られる。
ただ、私の上司である棺の主な収入源は軍需産業と傭兵派遣、つまり『死の商人』というものである。
基本的に私が戦場に行くことはない。
しかし『棺の国』の主な海外での活動は傭兵の派遣であり、傭兵派遣を生業とする以上、各国の政治や権力者とのやりとりは必須になってくる。
そこで洗脳を得意とする私の出番だ。
無論、洗脳対策をしてくる者もいる…が、私の洗脳という能力を司るアマデウスという精神体は何千年という時を漂う神や化け物の類いであるという事…いや、アマデウスはもう1人の自分だ。神や化け物では無くもっとも強力な隣人であるという事だ。
そして…ある日、棺から運命の変わる指令が出された。
その指令とは…
『我ら天女と言われる権能行使者達の宿敵【破壊】と同じ学園に入り込み…可能であれば打倒する事。今回は失敗は許されない…確実な勝利の為であれば棺の国全てを使って挑む事も辞さない…健闘を祈る』
こうして棺と共に頂点である事に誇りを持って駈けてきた戦場を、棺の元から離れ、私は敬天と共に学校という場に移す事になった。
この時、私は知らなかった。
私にとって問題は破壊…ではなかった。
運命の悪戯か…嬲られ、犯され、誑され、鎖を…首輪を付けられ引き摺り回され、それでも喜ぶメスになる…ねぇアマデウス…私…私も同じ…私は…根多君が…欲しい…イクエを…イクエをもっと…
―――フゥフゥ…ウッ…クッ…ん、聞いてる?根多君?あ、目を覚ましたのね…ここからが…熱い所♥―――
俺は何だか変な夢を見ていたと思ったら布団の中で全裸にされ、前をはだけた制服の夏服姿でアイマスクを付けたのイクエちゃんがピッタリくっつき、たまに舐めていた。
これは浮気だ、冤罪待ったなし!だな。
たまにタツが目で訴えるんだ…『ヒロに隙があるからじゃないか?』と。
ただわかって欲しい…俺だって人間、そして平和な国・日本の住人だ。
眠りもすれば常に襲われる想定はしていない。
俺は虫と幽霊に無敗のヒロ、つまり雑魚だ。
「イクエちゃん、明日、登校日だよ。こんな事してたら不味いって…明日どんな顔で会うのよ?ねぇ聞いてる?」
―――イクエ?…違うわ…明日会う素敵な眼鏡をかけた女の子の事ね…その人に愛を囁きなさい―――
この期に及んでまだコレ…意志の強さは筋金入りですね。
窓の外を見ると恵体で仁王立ちのタツが鋭い目つきで見ているな…お前も見てないで何とかしろよ…
この間ついでに怒ったのを根に持ってんのか何なのか…入ろうとしてはやめるを繰り返している…
「タツっ!ちょっと良いから!入ってこい!タツ!おーい!おい!」
何で俺はこれから付き合うかも知れない女の子を犬呼ぶみたいに呼んでいるんだ…
タツが窓ガラス越しに指で文字を書く…
『ヒ ド イ コ ト シ ナ イ カ ?』
いや、どういうことだよ。おかしいって…
「タツゥゥウアッ!良いからっ!タツっ!」
―――ネタキュンシュ!?悪魔呼んでナニシュルノ?あ、悪魔パーティー?…―――
「タツ!この蝉みたいになってるイクエちゃん引っ剥がせてどこか連れてってくれ!早く!」
「わ、分かった!それやったら家帰って良いか?お腹痛くて!」
何で俺が命令してる感?俺は一言も指示していないが?いや、ここで怒るとまたコイツラ好き勝手言うからな…
「明日登校日だよ!ゆっくり休んでね!」
「ヒロもまた明日!」「待って!まだネタキュ素が…」「やかましい!良いから来い貴様!」「グェ」
馬鹿共は去っていった。
ふぁ…明日、気が重いなぁ…だって…皆、頭がおかしくなっちゃったからなぁ…やっぱり復讐とか駄目だよなぁ…こんな事になるとは思わなかった…
――――――――――――――――――――――――
『藤原さん…明日は来ないほうがいいかも知れないわ…危険な香りがするわ…』
「深刻な感じで言っても無駄だぞ?明日、ヒロを独り占めしようとしてんだろ?どうせ」
『よくわかったわね、馬鹿のくせに…』
「は?勉強出来るけど?このムッツリ眼鏡め…」
『しかし…根多君も虫と幽霊に無敗とか崇高な事を考えるわね…人類にも妖怪にも無敗でしょうに…』
「は?何言ってんのか分からないけど虫に無敗ってすげぇよなぁ…流石ヒロ、私の彼ピッピだわ」
このバカは彼氏気取りなのが…どうかしている。
最初の目標は今、私を抱えている『破壊』こと藤原龍虎だった。
しかし…冷静に考えれば…同じ時代に破壊が付き纏い惹かれている人物…それが伝説の鬼だという結論に辿り着くのは簡単な話だ。
そして危険度で言えばこの鬼…破壊の比ではない…何故なら過去に歴史の舞台から破壊と天戦天女を消したのは…この鬼なのだから。
この鬼が何千年も密室で破壊と天戦天女の思考を壊し作り直しを繰り返し続けたのだから…
私を言いなりに出来る唯一無二の最狂。
強さの頂点と異能の頂点を付き従える化物。
ネタキュンシュ様…そして根多君♥明日の学校楽しみだね♥
「ニヤニヤしてんじゃねぇよ眼鏡…怖いわ」
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