第10話 2日後


月日はすぐに巡り、あっという間に2日後となった。私とリートは約束した路地裏でソアレを待っていた。


「ねぇリート。」


「如何なさいましたかお嬢様」


「これが終わったら一旦オスクリタの方に帰りましょうか。欲しいものもあるし」


「……かしこまりましたお嬢様。後ほど手配をしておきます」


「えぇお願い……っと来たようね。」話しているとカサリと葉が踏まれる音が響きその方向を見ると目的の神父がそこにいた。私はにこりと笑みを浮かべ「待ってたわよ」と告げた。


「では結論を聞きましょうか」


「……その取引。受け入れよう」


「そう。懸命な判断よ。教会側は資金不足だものね」私がそう告げればソアレは少し睨みつけてきた。私は特に気に求めず彼にこの取引の事をもう一度説明した。


「この間も言ったけれど……この取引は教会側と私たちの取引。私たちは人間を狩ることが出来て貴方たちは混血種を倒しさらに資金まで得られる……でよろしいかしら?」


「あぁ構わない。」


「リート。取引成立の印を。」


「かしこまりましたお嬢様」リートがそう告げるとポケットから1つのリングを取り出しソアレへと投げた。「それを右手中指に。そうすれば取引成立とみなします」と告げればソアレは何も言わずリングを右手の中指に付けた。私はそれを見て小さく笑みを浮かべ彼へ近づきそのリングへ軽く口付けを落とし「affare chiuso取引成立」と呟いた。ソアレはその言葉が聞き取れなかったのか首を傾げたあと何も言わずに元来た道を戻って行った。


「お嬢様。人間にあのような事はなさらない方がいいかと」


「……そうね。リート明日には1度オスクリタに帰るわ。その前に1度狩っておかないとね……」


「えぇお嬢様。我々純血種に対しての宣戦布告のようなものですからね混血がしているものは」


「えぇ。人間を狩ると同時に混血も何人か狩っておくわ。リート準備しておきなさい」その言葉にリートは跪き「かしこまりました我が主」と告げてきた。さぁ今夜は何人狩れるかしら

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