第7話 陰謀

次の日。


昼休みに図書室に向かおうとした時だった。


数人の他のクラスの女の子たちが廊下で話しているのを見かけた。


その中に、他の子より小さな子が見えた。


ちらっとそっちのほうを向いてみると、その子と目があってしまった。


(昨日ぶつかっちゃった子だ…)


少し気まずくなってその場を立ち去ろうとすると、彼女が数人の女の子とひそひそ話をしているのが見えた。きっと私のことを話しているのだろう。それでも、少し話が聞こえたからひそひそ話とは言わないかもしれない。


その場を離れようとすると、こんな声が聞こえた。


「あの子にぶつかられたの?るりちゃん大丈夫?」


きっと、昨日ぶつかった子は、漢字はわからないが、るりという名前なのだろう。


10人いないとはいえ、6,7人はいた。あの子たちがみんな同じクラスの子たちであれば、クラスの中でも人気の子なのだろう。


そんなことを考えているうちに昼休みが終わったので教室に戻ろうとした時、またもや気になる声が聞こえた。


「るりちゃんって、いつも偉そうじゃない?」


「たしかに。いつもクラスの女子の中心にいるのがあんなんじゃ嫌だよね。だったら私にいい案があるよ…」



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る