真面目な人ほど向上心に苦しめられる

作者さんが物を書くことに真摯に取り組まれているのが、ひしひしと伝わる文章です。
自分の想いをきっちり表出させることに余念がない。
「本当に良い作品と人に受ける作品は一致しない」という、当たり前だけど残酷な現実にぶつかって。

他人からの評価を気にせず好きに書いてるうちは幸せでいられるのに、人目に付く場所で表現していると、どうしても第三者の感想が欲しくなるもので。
自分が良かれと思って作ったものが、自分以外の人間にはどう映るのか、気にしなければいけないような気持ちになる。
少しでも良い作品に仕上げるためには『独り善がりではいけない』と真面目な人ほど他者の目に苦しむ。
私は作者さんの真面目な姿勢好きですよ。

読書(本)とは煙草やお酒のような嗜好品で、消費者によって好きな銘柄があるように、万人受けを狙えば癖の強いものは忌避される傾向があるのかなと思い始めました。

でもたまに、強いパンチを効かせたものが一世を風靡することもあるので、ご自分が好きなことをつらつらと書いてもいいのではないかなって。
癖の強い作風は、癖の強い変わり者に刺さるので。