第33話 サンフランシスコ

 午前にスミソニアン研究所、美術館を見学した後、空港へ向かう。

 夜、無事サンフランシスコに到着した。


 ワシントン~サンフランシスコで3時間の時差があるのをすっかり忘れていて、飛行機が3時間遅延したものと思い込み、宿の事で無駄な心配をしたが、時差に気付き安堵した。初日は汚い安宿に宿泊したがすぐ近くにYMCAを見つけ、2日目から利用している。やはり慣れているYMCAだと落ち着ける。


 サンフランシスコと言えば、チャイナタウンがまず頭に浮かぶ。早速行ってみよう。昼、夜と2度訪れてみた。土産物の店がやたらと多い。それと急坂がこれまた大変。日本人観光客もずいぶん来ているようだ。中華料理を食してみたが、特に美味しいとは思えなかった。

 途中、日本でも有名なケーブルカーとやらに乗ってみる。TVや写真で見たように、片手で掴まって身体を外に出して…ウン、これは悪くない。

 困った事が一つ。ワシントンでRoko と交換したトラベラーズチェックを銀行で換金しようとしたら、本人でないと換金できないと言われショック。どうしてくれよう。まあ、何とかなるだろう⁉


 観光ポイントを訪ねてみよう。

 ゴールデンゲート・ブリッジは思ってた以上に高さがあり、橋の袂まで来て下をみたら情けない事に足が竦んでしまった。これではとても渡れない。そのゴールデンゲート・ブリッジを見る絶景ポイントであるフォートポイントまで湾岸沿いに歩いてみた。湾岸はヨットが見られきれいだったが、フォートポイントからは霧の為視界がサッパリだった。


 フィッシャーマンズワーフは街を歩けば棒に当たったのかもしれないが、波止場を歩いてみたら、ただ寂しい雰囲気だった。

 ゴールデンゲート・パークは一人で歩いてもつまらなく、途中まで行って引き返した。若者たちが大勢、ローラースケートを楽しんでいた。

 帰りに、Roko がお世話になっていたというトミタ氏を訪ねてみたが、日曜日の精か留守のようだった。しかしお世話になっていたというのはどういう意味でだろう? ま、いいか! 少し話をしたかったが仕方がない。明日はもうハワイに発つ。メモだけを置いてきた。


 YMCAに戻ったら、日本人男子に遇った。数日前にロサンゼルス経由でやって来たそうで、アメリカには一年間滞在し、その後南米に行くそうである。以前にヨーロッパやアフリカにも行ってるそうだ。なかなか面白みのある男である。名は互いに明かさなかったが、これもまた良し。

 

 サンフランシスコは日本から比較的近い精か、日本人観光客が割と多いようだ。Roko はこの街が気に入ってるとみえ、ベースタウンにしている。どういうところが好きなんだろう? 自分とはかなり相違があるようだ。


 私は今回の旅は飽くまでもカナダがメインで、アメリカは有名都市をつまみ食いしただけだが、アメリカメインで訪れるときはロッキー、ナショナルパークが中心となるであろう。



                   第四章 アメリカ本土  完

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