スキル合成で一攫千金

まさ

第1話

「はぁ…今日もか…」


俺はスラムの路地裏で目を覚まして鞄に入れてあった筈の

お金が盗まれていたのを落胆しながら確認した。


冒険者になって稼ごうと思ったのに現実は残酷だった。

冒険者登録の費用を払えずに借金して宿にも泊まることが

出来なかったのでここで寝るようになった。


武器を買うお金もないから簡単な依頼しかこなせない。

それでも、節約して少しずつお金をためていたんだけど

いつからかスラムのゴロツキにお金を盗まれるようになってしまった。


何度か夜中に起きてて抵抗したこともあるんだけど、

案の定ボコボコにされて盗まれてしまった。


隠してもずっと見張ってるのかよ!?ってくらい簡単に見つかってしまう。

ギルドで預けたりも出来ればいいんだけど、

死んだときの取り扱いなどに困るという理由で出来ないみたいだ。


そんな生活が始まって1週間が経った。


「よし!今日も頑張ろう!」


盗まれなくなるかもしれないし

少ない報酬でも、稼がないと飯も食えないからな。


とりあえずギルドに行って依頼の受注をする。

依頼はいつも通り薬草採取だ。


薬草採取は1日頑張っても銅貨15枚くらいしか稼げない。

銅貨15枚あれば宿には泊まれるけど飯は買えない

飯は硬いパン1個なら銅貨1枚で買える。

毎日かかるお金は飯代で銅貨3枚

毎日銅貨12枚貯金して行けば武器を買ってダンジョンに

挑むことができるはずだったのに。

上手くいかないもんだな。


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