第6話

魔力使い果たしたルナは息も絶え絶えになっていた

俺は寝転んでいるルナに、店で買った薬草をかませる

薬草に含まれる成分が体内に循環して、体力を回復してくれる


対して、ポーションは傷口にかけるのが主流だ

たまに飲んで回復させようとする者もいるが、それは危険だ

ポーションには人体に有害なものも含まれている

あまり飲みすぎると、ポーション中毒を起こしてしまう


俺もこの目でポーション中毒になった者を見てきた

それはそれは見ていられないほどだった

見ているこっちもつらく見えた


「ごめん 俺が魔法を見せてと言ったばかりにこんなことになってしまって」

「いいわよ 私の魔法で喜ぶ顔が見れるならやってよかったって感じるわ」


ルナの小さな胸が規則正しく上下する

だいぶ落ち着いたようだ 顔色も悪くない


「今日はここで夜を明かすか 外も暗くなってきたし、これから動くのも危険だ」

「そうね 賢明な判断だわ」


俺は近くを歩き回り、何匹か魔物を捕まえてきた

今日は俺に初めて仲間ができた日でもある

ちょっとくらい贅沢しても、罰は当たらないだろう


魔物の肉ときのこのスープだ

もちろん味に自信はある

ルナが恐る恐る口に運ぶ


「お、おいしい! こんなにおいしい料理久しぶりだわ!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る