第12話高田、森本の殺意

田辺は、女子レスリングの高田と森本を宿直室へ案内した。

田辺は、高田と森本を殺す事は考えていない。

「先生、私たちも殺されるんでしょうか?」

と、森本が尋ねる。

「いいや、もう先生は生徒をこれ以上殺したくない。もう、26人の生徒を殺してしまった」

「先生は命の授業、反対派でしたよね?」

「そうだ。しかし、定年前にお国の為に決意したんだ。2年C組は学校で一番荒れていたからな」

田辺は特殊タバコを吸ったが高田と森本には殺意は起きなかった。

「お前らが、大人しくしていたら、あと10時間だ。見逃してやる。この宿直室には、食材がそろってる。料理は出来るだろ?高田」

高田は、まだ、半信半疑だが、

「はい、作れます」

「じゃ、今日は体育館を調べてくる。昼メシ作っていてくれ」

「はい」

「はい」

2人は返事した。間も無く、田辺は体育館に向かった。


体育館の倉庫に近付くと、女の子の喘ぎ声が聞こえる。透き間から、覗いてみた。

吉田純也と丸山いずみだ。

丸山は跳び箱に腕をつき、バックから吉田が腰を振っている。

こいつらは、殺しちゃ行けない。

なんと無くだ。

田辺は、体育館倉庫を見逃した。

その時だ。


ヒャンヒュン


ザクッ


矢が田辺を襲った。

犯人は弓道部の中川、原口、広瀬だった。

彼らが放った矢は、田辺の右足太ももに命中した。


いって~


なおも、彼らは矢を放ってくる。

この3人の顧問は私だ。殺したくないが、こっちが殺られる。

深い悲しみのなか、3人に向かい、手榴弾を投げた。


ボンッ


3人は倒れた。田辺は近付く。

広瀬、原口は即死。中川は左腕が吹っ飛んでいた。

「中川、大丈夫か?」

「せ、先生、一思いに殺して下さい」

「いや、先生も太ももにお前らの矢が刺さってな。特別規則でお前は自衛隊の医療班に引き渡す」

「……わ、分かりました。何でもいいです」

田辺は自衛隊医療班に連絡し、中川は病院送りになった。

田辺は太ももに刺さった、矢を抜かれ処置してもらい、モルヒネを打ち痛みを軽減させた。

後は、9時間だ。

ゴールは目の前だ。


28人の生徒を殺し、1人は自衛隊送り、2人は宿直室だ。

後は4人だ。中川と丸山だけは、毎授業、私の話しをノートに筆記していた。

周りは虫けらだ。

後、2人だ。

田辺は宿直室に戻ると、高田と森本が昼食を準備していた。

「せ、先生、どうしたの?その右足」

森本が言うと、

「弓道部に矢を食らったよ、旨そうな匂いだな」

「チャーハン作りました。モリちゃんと一緒に」

「ウソつき~、わたしが殆んど作って麦茶沸かしただけでしょ

「いやいや、ありがとう。皆で食べよう」

「わたし達はもう食べました。ずっと、お腹空いていたん」

2人は。ちゃぶ台にチャーハンと麦茶を置いて、

「わたし達、放送室に向かいます。後の子にも降参するように、言ってきます」

2人は宿直室を出た。

田辺は、麦茶を飲もうとした。


ん?


アーモンド臭がする。

まさか。

田辺は金魚鉢に麦茶を流した。間も無く、金魚達は死んでしまった。

「あのクソガキらめっ!ぶち殺してやる」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る