12月18日 大山街道総括

 大山街道の旅は明治維新期の"宗教改革"の痕跡をたどる旅でもありました。

 神社には今も鐘撞台があり、由緒来歴の掲示板には神仏分離だけでなく、その後明治政府から祀神の変更を強要されたことまでがちくちくと書かれていたり。曰く「うち、石の神祀ってたんだけど明日から素戔嗚っス(怒」みたいな



 あとは大山街道は天平期に国分寺が各地に建てられる前から成立していた道で、どうやら日本武尊東征の道順とも関連が深いなあ、と街道沿いの古墳にいちいち登りながら思ったのです。古墳と神社のセットはいくつもあった。

 ……登るよな、そこに古墳があれば( ゚ω゚)ナ?



 木曽の御嶽信仰(御嶽講)が明治維新のどさくさで武蔵御岳神社にチェンジしているのも面白かったです。御嶽は神仏分離でかなり混乱していた一方、武蔵御岳はヤマトタケル関連で比較的容易に明治政府の要請に応えることができたのが大きかったのかな( ゚ω゚) 

 様々な信仰が大山街道沿いにはありました。



 法華信仰と三十番神、そして刀づくりに白髭の老人がひとまとまりのストーリーとなっている湧水地域があったり。おそらくは廃仏毀釈の影響で頭を落とされた仏像があったり(´・ω・`) けっこう生々しいものでございますよ。



 大山街道で古代から江戸までの歴史を実地で検分しつつ資料も集めつつ。

 信仰の歴史はファンタジーや伝説ではなく、あくまで人の精神の在り方、来し方の歴史です。自分の外の世界(自然)と人はどう向き合ってきたのか。

 根本概念を頭と体に叩き込むのは体育会系生物学の得意技です( ゚ω゚)ウスッ

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