第5話 ばーちゃんに電話する
ばーちゃんに電話するときには、ケータイにかける。ばーちゃんはケータイにネックストラップをつけていて、毎日忘れずに首にかけて過ごしている。
ばーちゃんの朝は早いので、日が出ているうちはほぼ繋がる。ほぼというのは、ばーちゃんは自分の通院やらじーちゃんの病院の付き添いやらで、畑にいないこともしばしばある。そういったイベントを除けば、すぐに繋がらなくても折り返しかかってくる。何事もマメである。
ついこの前も、出勤前にふと電話をかけてみた。文章にまとめる折に触れてばーちゃんのことを思い出しては、元気にしてるかなと気になったから。
そういえば、ばーちゃんが風邪をひいて寝込んでいる姿は見たことがない。「ちょっと調子悪いから早く寝る」という日もなくはないが、健康的な生活をして動き回って自分で作った野菜や米を食べていれば、必然的に風邪もひきにくくなるのかもしれない。居候していた2年間も、思い返してみればとても体の調子が良かった。
例に漏れず、今回も元気そうな声が聞けて良かった。脚(義足のこと)がなんとなく調子が悪いとはいえ、80歳を過ぎても自分のことは自分でやって畑仕事もして、家事も全部一人でやってるのだから、毎日無事に過ごしているだけで充分すごいよ、ばーちゃん。今日も一日ばーちゃんに負けないくらいに頑張ろう。
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