小夜中の秘め事 22歳なんて終わりだ、と思った。

第41話 懊悩


夜には知らない少年が潜んでいる


夜の狭間には


心を打ち砕かれた少年がいる


どうして、闇が闇の色を感じるのか、


感じられないのか、


悩む前に夜は


深く沈んでいく


夜に少年は思った、――首筋にナイフを持って死ねたら、と



少年は毎晩泣いた


愛する人の心を弔いながらひそひそと


夜は昔から


優しさと残酷さに満ちていた


欲しいものは欲しいままに


要らないものは要らないままに




少年は夜の秘密を探った


何も見つからないことも多かった


少年はそれでも求め続けた、――心を砕いて



22歳のときの作品ですが、居場所がないと思ったので投稿。

あれ以来詩は書いていないですね。






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