第8話最終回

上様ご一行は、白木屋ではなく高級レストランに向かった。

御庭番の隼人とあざみを連れて。

3人は南蛮渡来の店は初めてだが、上様はプライドがあるので、御庭番達に慣れてる振りをした。

メニューを見た。3人はメニューの横文字が読めない。

さすが、高級レストランだ。

そこへ、ソムリエが来た。

「本日はご来店誠に有り難うございます。先ず、ワインでございますが、色はどうしましょう?」

上様は少し考えた。

「色?」

「はい、左様で」

「……だいだい色」

「は?」

「余はだいだい色が好きなのじゃ」

「では、赤をお持ちします」

「さすが、上様ですね。コナレていらっしやる」


ギャルソンを呼び、上様はメニューを見ながら、

「餃子と、チャーハンと、ラーメン」

店員は、

「当レストランでは、取り扱ってません」

「なに~、余の顔を見忘れたか?」

「……だ、誰ですか?」

「無礼な!」

上様ご一行は高級レストランを出て、養老乃瀧でビールを飲んだとさ。

大団円。


(終)

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威張りん坊将軍 羽弦トリス @September-0919

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