後輩がお腹が空いたと言って、明らかに食べきれない量のご飯を買ってきた。中くらいのおにぎり三つに、デカい菓子パンが二つ。いつもおにぎり二つくらいで満足しているくせに、お腹が空いてるからっていくらなんでも自分の胃袋を過信しすぎじゃないか。

「いただきます!」

 パチン、と両手を合わせてから食べ始める後輩。美味しそうにおにぎりから食べ始めたものの、三つめの途中辺りから青い顔をしている。

「だから食べれるかって聞いたろ」

「食べられるって思ってたの!」

 お腹空いてる時はいくらでも入りそうって思うんだもん……なんて、しょぼくれながらモソモソとおにぎりを食べている様子がアホの子みたいで可愛らしい。そう思いながら見ていると、おにぎりをやっと食べ終わった後輩は残っているパンを二つ、俺の目の前に置いた。そして一言、あげる、と。

……いや、食べきれないからって俺に処理させようとするなよ。

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