第3章 さそいの洞窟

第26話 こんな主人公は嫌だ

 そういうわけで、主人公の後をつけ、やってきましたナマーカの酒場。


『ナマーカ「ここはナマーカの酒場 旅人たちが 仲間をもとめて あつまる 出会いと

別れの 酒場よ」』


 パクリ酒場。でも、まぁ、ここで一気にパーティ組めるからいいよね。


 さてさて、私がプレイしている時は、バランスよくパーティ組んだけど、主人公アルマスはどうかなー?


『ナマーカ「なにを おのぞみかしら?』


『なかまをよびだす

 

 なかまをあずける


 めいぼをみる


 やめる』


『めいぼをみる』


『ペチカ

 あそびにん

 セクシー

 せいべつ:おんな

 レベル:1


 けってい』


『けってい』

 

 ……おい。


『ラベス

 あそびにん

 セクシー

 せいべつ:おんな

 レベル:1


 けってい』


『けってい』


 ちょ……。


『ミスラ

 あそびにん

 セクシー

 せいべつ:おんな

 レベル:1


 けってい』


『けってい』


 ちょ待てよ!


「……もうやだ。好青年の皮を被った、ただのエロ助じゃん」


 酒場の入り口から推し+αと見ていた私は、嘆いた。


 普通バランスよく組むだろうよ!

 戦士! 僧侶! 魔法使い! が! 無難でベタな組み合わせだろうよ!


 そんなにパフパ◯されたいのか! なら、私がしてあげるよ! いい夢を見させてあげるよ!


「わははっ! やっぱりアルマスも男だなー。可愛い子と旅したくなるわなー」


「……そうですね」


 うん、男だから、他キャラ女性はまだわかる。わかるーが、しかし!


 遊び人×3は、バランス悪すぎじゃろがい!


「すいません……、テイオスさん」


「ん?」


「これでやっと、少しは私たちが戦わなくてもよくなって……。テイオスさんが怪我する事もなくなったと思ったのに……」


「……ありがとな、ココちゃん。その気持ちだけで嬉しいさ。でもな、俺は結構、この旅を楽しんでるぜ?」


「ふぇ?」


「現役の頃とまではいかないけどな、モンスターとの戦い、体が疼いて、あの時の勘が戻ってきそうでな。楽しみながら戦ってる。だから、気にしないでいいぞ!」


「…………」


 あったかいキラキラ笑顔で、大きなゴツゴツした推しハンドで頭を撫でられた。


 ……死ぬ前に見る夢?


−−−−−−


 あとがき。


 まだまだ三人は戦うことになりました。


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